ポケモンGO、どんなゲーム? 拡張現実によりスマホ画面に映る風景にポケモンが… “歩きスマホ”は危険
「ポケモンGO(ゴー)」は、人気ゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターが登場するスマートフォン向けのゲームだ。
プレーヤーはスマートフォンのカメラをオンにして、身の回りの風景を画面に映し出す。プレーヤーが特定の場所を撮影すると、拡張現実(AR)と呼ばれる技術で画面の風景の上にポケモンが登場し、実際に存在しているかのようにみえる。
ポケモンには数多くの種類がおり、プレーヤーは見つけたポケモンを画面操作で捕獲し、育てて能力を高めたり、他のプレーヤーが持っているポケモンと戦わせたりして楽しむ。
ポケモンが現れる場所は、衛星利用測位システム(GPS)の位置情報で決められているが、プレーヤーには大まかな場所しか知らされない。このため、ポケモンを捕獲するには、実際に表に出て探し歩かなければならないだけでなく、捕獲したポケモンの能力を高めたり、卵をかえすためにプレーヤーが一定の距離を歩くことも要求される。
ポケモンブランドの管理会社の株式会社「ポケモン」の広報担当者は「実際に外に出てもらうことも目的の一つ」と話す。しかし、こうしたゲームの特性から、先行配信された米国など世界35カ国では、ポケモン探しに夢中になって交通事故を起こしたり、他人の敷地に勝手に入り込んだりする問題が多発している。
現地報道によると、米ワイオミング州では8日、水辺で暮らすポケモンを捜して実際の川沿いを歩いていた女性が、本物の水死体を発見したケースがあった。しかし、米中西部ミズーリ州では、ポケモンが表示される地点で他のプレーヤーを待ち伏せし、銃を出して金銭を出すよう脅迫した10代の男らの身柄が拘束された。南部テキサス州でも、ポケモンを捕まえるために違法駐車していた車に、後続車が追突する事故が起きた。さらに19日には、米原子力規制委員会(NRC)が、10代のプレーヤー3人がポケモンを捕まえようと中西部オハイオ州の原発の敷地内に侵入したことを明らかにした。
違法行為だけでなく、マナー面のトラブルも起きている。
ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺の犠牲者を慰霊する米ワシントンのホロコースト博物館は、館内でポケモン捕獲に走り回る入館者が続発したことから、「犠牲者を慰霊する場でゲームで遊ぶのは不適切だ」と批判。戦没者が眠るワシントン郊外のアーリントン国立墓地も「神聖な場所」として、墓地内でプレーしないようツイッターで要請している。
歩きスマホを研究する愛知工科大学の小塚一宏教授(交通工学)は「ゲームに没入すると認識能力が欠如し、事故や転倒する可能性が大きい」と指摘する。ポケモンGOをプレーするには、実際に歩く必要があるので、普通のスマホゲームよりリスクが高まる恐れがあるという。「歩きながらのスマホ利用は事故の被害者にも加害者にもなり得るので、絶対にやめてほしい」と呼びかけている。
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