苦境のマック、ポケモンGOで神風吹く!? 店舗が対戦の場に 「来店機会増える」
日本マクドナルドは22日、国内配信が同日始まったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」と、国内の約2900店舗全てが連携すると発表した。集客を増やし、業績回復に弾みをつけるのが狙い。マクドナルドは一昨年の使用期限切れ鶏肉問題などの影響で、既存店来客数が32カ月連続で前年を下回るなど業績が低迷。今年に入りプラス基調に戻しつつあるものの、「回復は道半ば」(外食アナリスト)の状況にある。今回の提携が業績回復につながれば、他の外食チェーンや流通各社などにも提携の動きが広がる可能性がある。
「配信を待っていた。思った通り面白いので、マクドナルドに来る機会も増えそう」-。22日夕、東京都大田区の「マクドナルド1号線池上店」の店内で友人と2人でポケモンGOをプレーしていた同区の中学2年の男子生徒(14)はこう話した。
約400店は「ジム」と呼ばれる拠点になり、他のプレーヤーのポケモンと対戦することができる。残る約2500店は、「ポケストップ」と呼ばれる拠点で、ゲーム内で使う道具を手に入れられるという。同じ店舗で「ジム」と「ポケストップ」の両方の機能は持てないため、利用者はどちらの店舗なのか、確認する必要がある。
マクドナルドは「店舗に立ち寄るきっかけにしてもらえれば」(広報)と期待を込める。
ただ、ゲームの参加者があまり買い物もせずに長時間店内の席を占拠したり、ゲームの参加者同士で騒いだりして他の利用者の迷惑をかける恐れもある。マクドナルドは「他のお客さまの迷惑にならないよう常識的な範囲で店員がお声がけする」としているが、他の利用者が敬遠する可能性も捨てきれない。
「(22日は)初日だったのでまだこれから」とマクドナルド側は状況を注視する考えだ。これまでの利用者を確保しつつ、ゲーム参加者にも来店してもらうという新たな取り組みが成功するか。マクドナルドの取り組みはポケモンGO提携の試金石となりそうだ。
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