ホンダの車やジェットに愛が入る? ソフトバンクとAI共同研究
ソフトバンクとホンダは21日、感情を表現する車やジェット機の開発を目指し、人工知能(AI)の共同研究を開始すると発表した。ソフトバンクグループのヒト型ロボット「ペッパー」に搭載されている感情AIがホンダの車などに搭載されることで、ドライバーにおすすめの観光スポットを自ら考えて話しかけてくれる“相棒”のような存在になるという。ホンダの松本宜之専務執行役員は「生活を共にできる身近な存在を作りたい」とAIの活用に期待を示した。
「ホンダの車に愛が入ります」。ソフトバンクグループのイベントで講演した孫正義社長は、感情を表す機能を持つAIがホンダの車に搭載されることについてこう表現した。孫社長によれば、ペッパーに搭載されている感情を表現するAIは、うれしさ、悲しさ、怖さ、愛などの複雑な感情をコントロールする脳内ホルモンの機能を模倣することができるという。
ホンダの松本専務は「二輪、四輪、ジェットまで含めた全ての製品に実装を目指す」と述べた。具体的な将来像として、話しかけると音楽をかけてくれたり、駐車位置やその日の服装をアドバイスしたりすることなどを想定している。
ホンダはすでにソフトバンクと車載用の通信機器の共同研究などを進めてきており、AI搭載製品の開発を進めることで、ホンダの技術力の高さをアピールして他社と差別化を図る狙いもあるとみられる。
一方、ソフトバンクの孫社長は、すべてのモノがインターネットでつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)を今後の事業の中核に位置付けており、ホンダとのAIの共同研究を皮切りに、AIに不可欠なIoTで得られた膨大なデータを活用する分野でも協業を進める可能性がある。
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