東京スター銀、ゲームセンター事業承継を支援 関連ビジネス強化

 

 東京スター銀行は、アミューズメント施設を運営する共和コーポレーション(長野市)による同業のシティエンタテインメント(東京都港区)の事業承継を支援した。共和のM&A(企業の合併・買収)アドバイザーとしてシティの全株式取得を全面的にサポート、共和は買収にこぎ着けた。中堅・中小企業経営者の高齢化に伴い、事業承継ニーズは増加傾向にある。東京スター銀は今回のプロジェクト成功を契機に、事業承継の支援事業を一段と強化する。

 共和は長野県を中心にゲームセンターやバッティングセンターを42カ所で運営しており、売上高は約100億円。さらなる収益拡大を目指すため、首都圏への進出を模索していた。

 一方、シティは都内や埼玉県の5カ所で、面積が660~2000平方メートル程度の「ゲームシティ」というゲームセンターを運営、売上高は10億円程度。しかし、経営者の引退に伴い事業承継をうまく進めていけるかが課題となっていた。

 日本アミューズメント産業協会によると2014年のゲームセンター市場規模は、4222億円と8年連続して減少。こうした中、ゲームセンターの入店規制が6月に緩和され、16歳未満でも保護者同伴なら午後6時以降に入店できるようになり、減少傾向に歯止めがかかる可能性も出てきた。

 このため、共和はシティを買収することで、東京近郊に本格進出し、さらなる成長戦略を目指す。

 東京スター銀は今回、シティの財務内容の調査・分析や企業精査の支援のほか、両社トップを交えた複数回の交渉を主導。共和による全株式の取得につなげた。

 事業承継ニーズは年々増加傾向にあるものの、後継者の不在や資金的な制約から事業承継が円滑に進まないといった課題が指摘されている。中小企業庁によると、事業承継の準備を行っていない中小企業経営者の割合は約4割に達するという。

 こうした流れを踏まえ、東京スター銀は事業承継関連ビジネスを強化。専門のプロジェクトチームを立ち上げ、法人と個人の担当者が連携しながら活動を進めている。また、5月には事業承継に関するコンサルティングを手掛ける青山財産ネットワークス(東京都港区)と提携した。一連の取り組みによって事業承継を収益の柱へ育成する考えだ。