日本原子力発電 米大手提携でアジア展開有利に
トップは語る□日本原子力発電社長・村松衛さん(60)
--東海第2(茨城県)や敦賀2号機(福井県)など保有する原子力発電設備の再稼働が見通せない中、海外事業を強化している
「これまでもアジアを中心にベトナム、カザフスタン、トルコなどで新規の原発導入に関わってきた。だが、現地調査や原子炉の設計などコンサルティング業務の範囲だった。さらに運転・点検技術などにも広げるため、米電力大手エクセロン(イリノイ州)と提携協議を開始した。(先進的な)米規制基準は国際標準。エクセロンが保有する同基準に沿った原発運転・点検技術を取り入れ、アジア展開を有利に運びたい」
--先進国の英国では原電が培った日本の原発技術を供与する
「たまたま原電が原子炉を建設したパターンと似た事業計画があったので、原電の経験が生かせると思い、参画した。ゼロから始めるアジアの事業とは異なる。だが、先進国であっても、機会があれば入っていく。(現在はごくわずかな)海外事業を早期に拡大したい」
--国内では他の大手電力が進める原発の廃炉作業を支援する廃炉ビジネスを手掛ける
「4月に米廃炉専門会社のエナジーソリューションズ(ユタ州)から廃炉技術の提供を受けることが決まった。まずは同社と共同で、廃炉を決めた敦賀1号機を使い、(廃炉ビジネスの)ひな型作りを始めるつもりだ。秋口には着手したい」
--6月末に事業本部制を導入した
「これまでは各部署が並列していたが、東海原発と敦賀原発の管理や地元対応をする部門を切り出し、東海事業本部と敦賀事業本部を創設した。事業本部長が地域の経営者として常駐する。これまで以上に原発立地地域との関係を強化していく」
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【プロフィル】村松衛
むらまつ・まもる 慶大経卒。1978年東京電力(現東京電力ホールディングス)入社。電気事業連合会事務局派遣などを経て、執行役員企画部長、常務執行役経営改革本部事務局長を歴任。2014年日本原子力発電副社長に就任。15年から現職。神奈川県出身。
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