夏商戦 ビールやエアコン、猛暑予想で相次ぎ増産計画「今夏は期待できる」
気象庁が28日、関東甲信地方の梅雨明けを発表し「夏本番」を迎えるなか、企業がビールやアイス、エアコンといった気温上昇に伴って売れ行きが伸びる商品の増産に乗り出している。今夏は猛暑が予想されており、夏商戦が盛り上がれば低迷する個人消費を喚起する可能性がある。
「(猛暑で)ビール需要は2~3%プラスになる。今夏は期待できる」。こう話すのはキリンビールの布施孝之社長だ。
キリンは8月の発泡酒などを含む「ビール類」の生産を、前年同月比で1割弱増やす計画だ。また、7~8月はアサヒビールが「第3のビール」の主力ブランドを2割増産し、同じくサントリービールもビールを1割増産する。
気象庁によれば、関東甲信地方は今後1週間晴れの日が多く、暑い日が続く見通しだ。全国的にも8月からの3カ月間は気温の高い状態が続くという。
暑い日が続けば、冷たい飲み物や食品が売れる。人気の氷菓「ガリガリ君」を製造する赤城乳業も7~8月の氷菓・アイスクリームの生産を12%増やす。
家庭用エアコンの販売も好調だ。パナソニックは「7月初めの販売が前年比で4倍になり、その後も2倍の売れ行き」(幹部)という。好調な販売を受け、三菱電機は今夏のエアコンの生産台数を2割増やす計画だ。
すでに夏に売れる日用品の販売も上向いている。資生堂は制汗剤「エージーデオ24」の7月以降の販売が2割伸び、花王も汗ふきシート「ビオレさらさらパウダーシート」の7月の販売が2割増で推移するなど、売れ行きは上々だ。
猛暑は屋外で遊ぶテーマパークの集客にマイナスとなるなど、消費の一部に悪影響が及ぶ。それでも、飲料の販売増など気温上昇による景気へのプラス効果は大きい。
第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストの試算によれば、7~9月の平均気温が1℃上昇すれば家計の消費支出は5100億円増えるという。永浜氏は「夏の気温・日照時間と家計消費は連動性が高い」とし、猛暑が景気の追い風になると分析する。
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■主な企業の今夏の増産計画
サントリービール 7~8月にビールを1割増産
キリンビバレッジ 8月に緑茶飲料「生茶」を3割増産
アサヒ飲料 茶系飲料「十六茶」の生産を7~8月に2割増やす
江崎グリコ 氷菓・アイスクリームを6~8月に1割増産
ダイキン工業 今年度の家庭用エアコンの生産計画を3%引き上げ
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