三菱重工、7年ぶり最終赤字 造船重機5社、先行き不透明感強く
造船重機5社の2016年4~6月期連結決算が29日出そろった。円高や工事遅れの影響などで、三菱重工業と三井造船が最終赤字だった。円高の進行などで3社が17年3月期の連結業績予想を下方修正するなど、造船重機業界の先行きは不透明感が強まっている。
三菱重工の4~6月期連結最終損益は、持分法適用会社の三菱自動車工業の燃費データ不正問題の影響もあり、7年ぶりに121億円の赤字(前年同期は355億円の黒字)だった。営業利益は円高で航空機部品の採算が悪化し、減益だった。
円高進行を受けて想定為替レートを期初の1ドル=110円から105円に変更したため、通期の営業利益見通しは3500億円から3300億円、最終利益は1300億円から1000億円にそれぞれ下方修正した。小口正範最高財務責任者(CFO)は「為替が安定していない」と急激な円高に懸念を示した。
一方、川崎重工の4~6月期連結決算は円高で113億円の為替差損を計上し、減収減益だった。IHIは増収増益だったものの、通期の業績予想は為替レートを期初の1ドル=110円から105円に変更したことに伴い下方修正した。
三井造船は連結子会社が建造中の海洋支援船の工事遅れの影響で約55億円の損失引当金を計上し、4億円の最終赤字(前年同期は15億円の赤字)。通期の業績予想も引き下げた。
4~6月期は三菱重工とIHIが為替レートを変更したが、川崎重工と住友重機械工業、三井造船の3社は1ドル=110円の見通しを据え置いた。現在の為替水準が続けば、4~9月期以降に3社も通期予想を下方修正する可能性がありそうだ。
■造船重機大手5社の2016年4~6月期連結決算(売上高/営業損益/最終損益)
三菱重工業 8472(▲9.0)/249(▲57.7)/▲121(-)
川崎重工業 3398(▲0.0)/159(7.6)/47(▲35.9)
IHI 3414(0.2)/106(-)/8(-)
三井造船 1629(▲10.6)/▲1(-)/▲4(-)
住友重機械工業 1522(▲0.3)/77(0.4)/51(15.5)
※単位:億円。カッコ内は前年同期比増減率%。
▲はマイナスまたは赤字。-は比較できず
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