ICT投資、GDP33兆円押し上げ 「情報通信白書」閣議で了承

 

 高市早苗総務相は29日、2016年版の「情報通信白書」を閣議に提出し、了承された。あらゆるものがインターネットにつながる「モノのインターネット(IoT)」や人工知能(AI)、ビッグデータといった情報通信技術(ICT)に対する投資がさまざまな産業で進めば、20年度の実質国内総生産(GDP)を約33兆円押し上げることが可能と試算した。

 一方、人口減少による労働力不足が今後の経済成長の課題となると強調。ICT投資によって生産性を高めることが重要になる中で、日本企業は米国や中国などの諸外国に比べて、取り組みが遅れているとの懸念も示した。

 GDPの増加額は、ICTへの投資によって、売上高や労働生産性がどのように変化するかを尋ねた企業へのアンケートを基に算出した。主に業務効率化によって生産性が向上することなどを考慮した。

 日本企業の現状については、15年時点のIoT技術の導入率は米国の半分にとどまると指摘。20年に向けて取り入れる意向があるか企業に聞いたところ、海外を含む全体では導入率が2~3倍に拡大すると予測されるとした。

 ただ、日本は導入に消極的なため大きく後れを取り、米国やドイツ、中国、韓国など調査した各国では最も導入率が低くなる恐れがあるとした。