家庭用電力「53万件」新目標 東京ガス・広瀬社長が明言
東京ガスの広瀬道明社長は31日までに、フジサンケイビジネスアイの取材に応じ、今年度の目標件数40万件を達成した家庭用電力販売について、「対面販売が功を奏し、早期に達成できた」と述べ、53万件を新目標として設定したことを明らかにした。本番を迎えた夏の電力需要期に強固な営業基盤を生かして契約件数をさらに上積みし、「新電力」首位の座を固める。
4月に参入した家庭用電力販売は、7月20日に獲得契約件数が約40万1000件に達し、当初目標を突破した。早期の達成は、首都圏に200店舗以上あるグループのガス器具販売店「ライフバル」などの力が大きい。ライフバルなどが獲得した契約は全体の7割に上るという。
ただ、広瀬社長は「既存の販路だけでは限界がくる」といい、7月に提携した加盟不動産店を数多く持つ住宅情報大手アットホームを手始めに異業種連携を加速させる考えだ。顧客満足度を高めるため、家族構成に応じて提供できるよう付随サービスの品ぞろえも増やす。
また、電源に関しては、「価格競争力を出すために自前で持つことが重要」と語り、計画で2020年に現行約1.9倍の約300万キロワットとしていた持ち分出力を引き上げる方向で検討に入ったことも明らかにした。20年に首都圏需要の1割を獲得する販売目標の達成に発電設備の増強が必要と判断した。
一方、来年4月に始まる都市ガス小売りの全面自由化では攻め込まれる立場に変わる。東ガスに一定の顧客を奪われた東京電力ホールディングスは参入を表明。顧客の流出防止について、広瀬社長は「料金面だけで有効なのかどうかも含め熟慮する」と語り、従来のガス料金より安いプランの導入など対抗策を講じる意向を示した。