子供に学びの場「エコロお店探検隊」
eco最前線を聞く□ユニー執行役員 環境・社会貢献部長 百瀬則子さん
ユニーは2008年に環境相と交わした「エコ・ファーストの約束」のもと、業界トップランナーとして消費者に一番近い店舗から環境問題の解決に取り組んできた。廃棄物の抑制と資源循環の推進、持続可能社会構築のための環境教育などの実践により、未来の子供たちに美しい自然を残すためだ。執行役員で環境・社会貢献部の百瀬則子部長は「持続可能な社会を地域と一緒につくる。また、その必要性を次の世代に伝えるため『子ども環境学習』に力を入れている」と強調する。
◆リサイクル意識高まる
--子供が環境について学ぶ取り組みとは
「店舗に来て低炭素社会や循環型社会の実現に向けた私たちの工夫を体験してもらう。その一つとして『エコロお店探検隊』を開催、いつもは入れない店舗のバックヤードに連れて行き、使い終わった容器や店舗から出るごみの行方などを見学。発生するごみを減らすために、売り場ごとに廃棄物を分別して計量し保管する廃棄物計量システムを紹介、廃棄物の抑制と分別がリサイクルにつながることを教える」
--子供の行動が変わる
「お客さまが持ち帰る牛乳パックや食品トレー、ペットボトルなどのごみを、ユニーの責任として回収してリサイクルしている。牛乳パックはエコバッグに、ボトルキャップは自動車のエンジンルームの一部にリサイクルされていることを知ると、使い終わった容器を家庭から持って来て店舗に設置しているリサイクルボックスに入れるようになる。しかも、汚いままや分別されていないとコストがかかることを説明すると、ちゃんと洗って持って来るようになる。リサイクル事業者からは選別作業など余計な作業を行わずに済むので喜ばれている」
--地域と一緒に環境問題に取り組んでいる
「毎年発行している『環境レポート』は従業員や取引先だけでなく、地域の皆さまにユニーの取り組みを知ってもらうためでもある。これがきっかけで、例えば廃棄物削減とごみの再利用に、お客さまと一緒に取り組めるようになった。持続可能な社会の実現には企業と地域の一体化が必要だ」
◆お客さまからの感謝
--環境教育の担当者は
「われわれの部隊ではなく、店長らが担当する。子供教育を開催すると親も参加するが、環境の大切さを伝えると親子から『ありがとう』といわれる。普段は『ありがとうございました』という立場なので、毎日買い物してくれる大事なお客さまから感謝されることはなかなかありえない。教室に参加する親子も、受け入れるわれわれも大切な体験であり、それだけ地域とのコミュニケーション力が高まる効果も期待できる」
--環境教育の成果は
「レジ袋削減を通じてお客さまの買い物行動をエコライフスタイルに変えることができた。当初はなかなか受け入れられなかったが、店舗での地道な啓発活動により徐々に浸透。自治体や市民団体の支援や地元の小売業者の参加で、14年2月に全店舗でレジ袋の無料配布を中止、今やマイバッグ持参が地域のシステムになり、習慣化した。レジ袋削減や容器回収などは小さな運動だが、数年から数十年に一度かもしれないが自動車や住宅の買い替え時にエコが選択肢になる。行動を変えるきっかけになるわけだ」
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【プロフィル】百瀬則子
ももせ・のりこ 北海道酪農学園大学酪農学部卒。1980年ユニー入社。2003年環境部長、13年ユニーグループ・ホールディングスグループ環境社会貢献部長、14年執行役員、16年ユニー執行役員 環境・社会貢献部長。神奈川県出身。
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