おしゃれな創作料理、若い女性に好評 アサヒフードクリエイト・松井直樹社長

 

 長引く消費不況を受け、長期低迷が続くビアホール業界。法人の宴会需要に加え、個人利用も減少しており、明るい兆しが見えてこない。厳しい環境の中で、アサヒビールグループでビアレストランなどを運営するアサヒフードクリエイト(東京都中央区)は、新業態店の積極出店などで今年1~6月期の売上高が前年同期比0.5%増と前年実績を上回った。同社の松井直樹社長は「食文化を伝える店づくりで、新規顧客を開拓したい」と意欲を燃やす。

 --足元の事業環境は

 「飲食業界の中でもビアホールなどの業態を取り巻く環境は厳しい。業界の統計によると、今年に入ってから業界全体の売上高は前年実績を上回るものの、パブ・レストランや居酒屋業態は前年実績を下回ったままだ」

 --若者の“酒離れ”が叫ばれて久しい

 「ビアレストランの客層の中心は、40~60代と高い。とくにビアホールでは60代の年配層の姿が目立つ。ただ、若年層が全く酒を飲まないわけではない。当社も若年層をターゲットにした新業態の開発に乗り出しているが、こうした店には若年層も足を運んでくれる」

 --新業態はどんな店なのか

 「ポテトフライやソーセージをつまみにビールを楽しむのも良いが、それだけでは飽きられる。4年前から展開している新業態の店ではスパイスやハーブを使った創作料理を提供している。若い女性にも好評で、リピーターも多い。客層の中心は20~40代だ。ビールに合ったおしゃれなフードメニューを拡充し、新たな顧客層を掘り起こしたい」

 --石窯を導入した店舗もある

 「東京・お茶の水にある『お茶の水テラス SUPER“DRY”』だ。ピザや肉のほか、新鮮な野菜を焼いただけの料理も提供している。野菜本来の甘みやうまみが味わえるとあってリピーターの多くが注文する。コストは高いが、ビール会社のグループ企業として食文化を広げるとともに、食の情報を発信する役割も担う。ゆったりした空間で食を楽しんでもらいたい」

 --今後の成長戦略は

 「新業態の出店を増やしていく。多店舗展開したいところだが、立地の面で条件に合ったところは少ないほか、人材教育などにも時間がかかる。じっくりと展開していきたい。また、既存の店舗でもメニューを見直し、顧客から選ばれる店づくりをしていく」(松元洋平)

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【プロフィル】松井直樹

 まつい・なおき 立教大法卒。1982年アサヒビール入社。国際部中国担当部長、英バッキンガムシャーゴルフクラブ社長などを経て2013年アサヒフードクリエイト常務。2014年3月から現職。58歳。神奈川県出身。

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【会社概要】アサヒフードクリエイト

 ▽本社=東京都中央区日本橋人形町3-4-14

 ▽設立=2001年9月

 ▽従業員数=335人

 ▽店舗数=52店

 ▽資本金=4000万円

 ▽事業内容=レストラン経営、地ビール製造、不動産賃貸業など