東北郷土料理を食べに来てね
ぐるなびのチョットぐな話日本政府観光局が先月発表した6月の訪日客数は198万5700人と前年同月を23.9%上回り、同月としては最高を記録した。1~6月の上半期の訪日客も前年同期比28.2%増の1171万人で過去最高となり、引き続き訪日観光客数は増えている。国別の訪日客をみると、中国人が最も多く58万2500人。「爆買い」消費は落ち着き、旅の目的は食や文化体験へシフトし、消費動向に変化が見られている。
ぐるなびは、14日までの期間、上海でジャパニーズ・レストラン・ウィーク(以下、JRW)を開催している。JRWは、現地の日本食レストランで日本食を楽しむことで日本への関心をもってもらう目的で、2013年にスタート。今回は、東北観光推進機構との連携により来店すると東北地域行きの日本往復航空券や東北産品セットが当たるくじ引きにより、集客を促す。また、東北の食や観光の魅力をアピール。安倍首相は「東北地域への外国人宿泊者数を現在の50万人泊から、20年に150万人泊に」する目標を掲げ、今年を東北観光復興元年としている。ぐるなび上海の趙剛(ちょうこう)総経理は、「近年上海では日本食への関心が高まっており、訪日旅行の主な目的としている方が年々増加している。JRWを通じて、上海の方にまだ知られていない東北の食の魅力を伝えて、新たな訪日旅行先として知名度を高めたい」と話す。
JRW開始に先駆けて、7月22日、上海で現地の飲食店関係者らを招いて、東北の郷土料理の試食会と記者発表会を開催した。試食会では、岩手のさんまのすり身汁、宮城のはらこ飯、青森のいかすしなど東北の郷土料理が振る舞われ、招待客の関心を集めた。記者発表会では、現地メディアに対し、「家族で東北の温泉と食を楽しもう」というテーマのもと、東北各地の温泉や自然豊かな土地が育む食文化を紹介した。東北観光推進機構の毛利氏は、「東北は温泉・自然・食と充実した旅を彩る魅力にあふれていますのでぜひ来ていただきたい」と語った。
JRWには現地の日本食レストラン50店舗が参加する。うち、5店舗では東北の郷土料理やお酒を期間限定で楽しめる。特設サイトでは、紅葉・自然、くだもの狩りなどの体験プラン、温泉、文化・体験、歴史・寺社の5つのテーマで秋冬に楽しめる情報を掲載している。飲食店情報ページは、ぐるなび外国語版を活用し、東北を訪れた外国人観光客へ積極的にアピールしたい店、郷土料理を発信している店、東北の食文化を体験できる店に分かれ、情報が見られるようになっている。また、本キャンペーン特設サイトでは、東北エリアに興味を持った人がすぐに予約をできるように、旅行商品の予約サイトにリンクする。
JRWを活用した東北6県と新潟地域の観光プロモーションは、上海のほか、タイや香港、台湾でも開催される。東北を訪れる訪日客が増えれば、復興にもつながる。食を鍵にした東北への新たな取り組みに期待してほしい。
■くるなび上海
www.gudumami.cn
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