米投資ファンドと伊藤忠、対立激化 意見に自信、法的対応も選択肢

 

 伊藤忠商事に「不正会計の恐れがある」と主張している米投資ファンド、グラウカス・リサーチ・グループと、「適切な会計処理を実施している」と反論する伊藤忠の対立が深まっている。グラウカスのリサーチ・ディレクター、ソーレン・アンダール氏は8日、日本の報道陣向けに記者会見し、「意見に自信を持っている」と述べた。これに先立つ2日には、伊藤忠の幹部が法的対応も「選択肢の一つ」と牽制(けんせい)している。

 グラウカスは7月27日に公表したリポートで、伊藤忠が過去に行った複数の会計処理を問題視。伊藤忠によるコロンビアの石炭事業への出資について、アンダール氏は「伊藤忠は減損を認識すべきで、財務諸表に大きな影響が出るはずだった」とした。また、伊藤忠以外の日本企業を標的とするかについては「現時点でヒントを与えることはできない」と明言を避けた。

 一方の伊藤忠は今月2日の決算発表会見で、鉢村剛最高財務責任者(CFO)が「全ての会計について(監査法人から)適正意見を得ている。一点の曇りもない」と正当性を強調。法的対応を講じるかどうかについては「選択肢の一つ」と含みを持たせている。