都心ホテルでリゾート気分 プールサイドで食事や宿泊プラン人気

 
プールサイドの「カバナ席」で、スパークリングワインで乾杯をする女性たち=7月、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪

 夏休みシーズン。長い休みを取れない人や、混雑している海や山の行楽地は避けたい人もいるだろう。そうした人たちにプールサイドのビアガーデンで食事を楽しんだり、プール付きの宿泊プランでゆったりくつろいだりできる東京都心のホテルの特別プランが人気だ。東京観光に訪れる人たちの利用も多く、ビジネス客が減るホテルは都会でリゾート気分を味わいたい客の取り込みに力を入れている。

 「きゃーっ。かわいい」「南の島のリゾートみたい」

 7月中旬の夜、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)のプールサイドのビアガーデン。東京都内の20代後半の女性会社員3人が「カバナ席」と呼ばれる天蓋が付いたリゾート風の特別席に歓声を上げた。大学時代の友人で、この日はちょっとおしゃれをして気分は高揚気味。

 3人が利用したのは「ガールズ・サマーパーティー」というプラン。近くのJR品川駅との間をクラシックカーで送迎し、席では執事がおもてなしをしてくれる。スパークリングワインが1本付いて、コース料理と飲み放題で1人8800円だ。

 同ホテルは、都心にありながら広い庭園に囲まれている。今年はプールサイドに女性専用エリアを設定。床も高級感のある石畳風に張り替えた。

 「最近、おしゃれなビアガーデンで食事をする女性が増えている。ホテルならではの非日常感で引きつけようと考えた」と企画したマーケティング戦略リーダーの遠山吉子さんは話す。

 このほか、屋上の「スカイプール」は、東京観光に来た客が使いやすいよう、夜9時まで営業時間を延長。今年のプール付き宿泊プランは前年同期比で2割増と伸びている。

 「真夏に恋するプリンセスマーメイド」と銘打ったプランを売り出したのは、京王プラザホテル(東京都新宿区)だ。アンデルセン童話の「人魚姫」をテーマに企画。7階屋上のプール利用とレストランでのスイーツ食べ放題や食事などを組み合わせた。

 「マーメイドの誘惑」と名付けたスイーツプランは、貝殻やヤドカリなど海の生き物をイメージしたかわいいお菓子がずらりと並ぶ。料金は平日が1人5300円、土日祝日は7300円。女性同士のほか、家族連れの利用も多いという。

 海をイメージしたカクテルや軽食でリゾート気分を味わえるのは「月夜のマーメイド」というプラン。

 宿泊プランでは、室内に人魚姫をモチーフにした飾りを置くなど工夫した。「夏の物語性を打ち出すことで、若い女性中心に都会のリゾート需要を取り込むのが狙い」と広報担当者。宿泊プランは、東京ディズニーリゾートや都内の観光を兼ねた2~3泊の利用者も多いという。

 ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)は、都心の景色を見下ろせる35階のラウンジとプール利用をセットにした宿泊プランを販売。プールからは周囲の高層ビルや東京タワーも望める。「都心のホテルで休日をゆっくりと過ごしたいお客さまに人気」(担当者)だ。