日立製作所 IoT基盤提供、2つの技術が強み

インタビュー

 □日立製作所執行役専務・小島啓二さん(59)

 --モノとインターネットをつなげる「IoT」の情報基盤「ルマーダ」を5月に米国で発表した

 「経営トップがIoTに強い関心を持っている会社が多く、問い合わせが増えている。顧客の多くはルマーダを売ってほしいというよりも、何ができるのかという相談が多い。当社は、ルマーダを使って、経営をサポートするという姿勢で企業に活用を提案している」

 --ルマーダの活用で企業の何が変わるのか

 「企業のデータを集めて分析し、経営課題の解決や生産効率を改善できる。さらに物流や金融システムまでつなげば、サプライチェーン(供給網)まで最適化の範囲を広げられる。今は顧客と一緒に課題を解決する事例を増やし、活用の幅を広げている段階だ」

 --米ゼネラル・エレクトリック(GE)や米IBMなども情報基盤を相次いで提供している

 「世界には30~40の情報基盤がある。IoTビジネスは、顧客がイノベーション(技術革新)を起こすのをサポートするのが基本で、競合相手の情報基盤とつなぐのも当たり前の世界だ。むしろ、競合が協業相手になる。柔軟性がないと良いプレーヤーになれない」

 --日立の強みは

 「システムを最適に動かす制御・運用のOT(オペレーショナル・テクノロジー)とITの2つの技術を持つ点だ。こうしたプレーヤーは世界でも数少ない。また、製造系と情報系も手がけ、システムを統合させる実績が豊富な点も、ほかの会社にはない強みだ」

 --課題と考えている点は

 「IoTは新しいビジネスで、社内の意識を変えなければならない。顧客にわかりやすく提案し、理解してもらうのが課題だ。ルマーダのすべてを話せる社員はまだ少なく、その点を強化する必要がある」

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【プロフィル】小島啓二

 こじま・けいじ 京大院修了。1982年日立製作所入社。同社執行役常務などを経て、2016年4月から現職。東京都出身。