「大人のスイーツ」かき氷市場が活況 1年を通して食べられる専門店も

 
リーガロイヤルホテルの大人向けかき氷=6月30日、大阪市北区(柿平博文撮影)

 夏の猛暑が近年、一段と厳しくなる中、一時の涼を楽しむかき氷がブームとなっている。外資チェーン店の参入もあり、注目度がアップ。1年を通してかき氷を食べられる専門店も増えてきた。こうした人気にあやかろうと、ホテルも大人が楽しめる高級スイーツとしてかき氷の品ぞろえを充実させている。(田村慶子)

 “大人の味”

 「紅茶の味にこだわる人が楽しめる本格的なかき氷。自信作です」

 ホテル阪急インターナショナル(大阪市北区)が発売するのは、凍らせた紅茶を削ったかき氷(1200円)。紅茶関連業者団体「日本紅茶協会」が認定する紅茶を売りにした“大人の味”だ。40代を中心に客の8割超を女性が占めるという。

 同時に売り出したコーヒーのかき氷と合わせ、7月の売り上げは前年の約2倍。広報担当者は「ブームを超え、かき氷が大人のスイーツとして定着した」と話す。

 こうしたかき氷ブームの火つけ役とされるのは、日本に昨年4月、初進出した台湾発のかき氷専門店「アイスモンスター」。関西では今年3月、グランフロント大阪店(同)をオープン。混雑解消のため整理券を発行するほどの人気ぶりだ。

 削った氷にシロップをかける日本式と違い、あらかじめ味付けした氷を削る手法と、雪のようにふんわりとした食感が特徴。

 価格は千円からとやや高めだが、本格的な味なら高くても売れるという新たなかき氷市場を開拓した。

 韓国発のかき氷専門店「ソルビン」も6月、東京・渋谷に出店し、外資勢の競争は激化している。

 その中で日本勢も健闘している。東京・六本木にオープンした「イエロ」も高級かき氷を手掛け人気を集めており、6月には監修した特製かき氷(248円)をローソンが全国販売。異業種連携で市場を拡大させている。

 ホテルも新展開

 こうしたかき氷ブームに乗り、関西のホテルもこぞって夏季限定の新たな商品を展開している。

 リーガロイヤルホテル(大阪市北区)は昨年に食べ放題形式の一部だったかき氷を見直し、一品ものに格上げして売り出した。価格は1500円。このところ真夏らしい猛暑が続いて「反応は上々」(担当者)という。

 帝国ホテル大阪(同)では、アイスクリームやゼリーも楽しめるパフェ風のかき氷(1700円、サービス料別)を発売。

 インターコンチネンタルホテル大阪(同)では8月7日に始めるスイーツブッフェに、桃のピューレを使ったかき氷を提供する。

 人気は家電にも

 一方、かき氷を自宅で楽しみたい人向けに、家電量販店でも家庭用かき氷器が人気を呼んでいる。

 ビックカメラでは、かき氷器の売上高が7月初旬時点で前年同期比の約2・5倍の達した。あべのキューズモール店(大阪市阿倍野区)では、台湾風かき氷も作れる多機能の電動式かき氷器(約6千円)などが人気だ。

 担当者は「自宅でも専門店と同じようなかき氷を食べたいというニーズが広がっている。他店でも5千~6千円の商品が売り切れるなど、販売が伸びている」と話している。