三井物産や丸紅、露と経済協力強化 日露首脳会談時に調印
三井物産や丸紅などがロシアのインフラ整備を通じた経済協力を打ち出す見通しとなった。三井物産は国際協力銀行(JBIC)と組んで、ロシア国営電力最大手ルスギドロへの出資を協議する覚書を交わし、丸紅は極東でメタノール生産プロジェクトや石炭積み出し港を整備するインフラ協力を表明。2日に極東ウラジオストクで予定される安倍晋三首相とプーチン大統領との首脳会談の際に調印する見通しだ。
ウラジオストクでは2、3日の両日、極東地域の産業振興などを議論する東方経済フォーラムを開催。安倍首相をはじめ商社や重電、建設など大手企業から200人近くが参加し、官民で日露経済関係拡大を目指す。
安倍首相は5月の日露首脳会談で、極東開発による産業振興やエネルギー開発協力、港湾整備、先端病院建設など8項目の経済協力案を提示しており、これに沿った経済協力を進める。ロシアは、日本との経済協力を低迷する経済活性化につなげたい考え。
三井物産とJBICは、ルスギドロの発行済み株式の5%程度を取得する方向で協議を進める。出資が実現すれば、国営企業の民営化を進めるロシアの電力大手への初めての外資参画となる。
同社は主力の水力発電に加え火力発電や再生可能エネルギーにも取り組んでおり、三井物産は日本メーカーの設備機器を売り込む。また発電所電力を使った水素製造事業など雇用創出につながる事業への参画を検討する。
丸紅はメタノールなどの石化事業やナホトカに続く極東の原料炭積み出し港整備などで覚書を交わす予定。日本にとってロシアは石油や天然ガスの重要な安定調達先だけに、日本政府はインフラ協力の先行で将来の資源開発につなげたい思惑もある。一方、ロシアは人口の少ない極東の経済特区などに日本からの投資を呼び込み、経済活性化につなげたい考えだ。
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