「暗い」「汚い」大阪環状線をイメージアップ JR西、初の大規模改装

 
大阪環状線に導入される新型車両

 JR西日本が1961年の全線開通以来初めてとなる大阪環状線の大規模改装を進めている。新しい商業施設の開発やトイレの美化で「暗い」「汚い」といった負のイメージを一掃。利便性も向上させ、沿線住民や訪日旅行客の利用増を狙う。

 改装は大阪市内を一周する環状線の全19駅が対象。2013年度から5年間で300億円強を投じ、施設の美化や新型車両の導入などを進める計画だ。大阪城公園や森ノ宮など5駅のリニューアルは完了した。

 さらに桃谷駅(大阪市天王寺区)で8月末、高架下におしゃれなカフェやフラワーショップなどが入る商業施設「ビエラ桃谷」がオープン。以前はパチンコ店や倉庫があった場所だ。改札口やトイレなどの設備も一新。近所に住む主婦は「小さい子どもがいるので、明るい雰囲気になってうれしい」と声を弾ませる。

 商業施設は森ノ宮と玉造の両駅にも新設した。今後、他の駅でも建設を検討中だ。

 「暗い、汚いというイメージを変える」(JR西幹部)ため、いち早く着手したトイレの改装も16年度中にほぼ終了する見通し。防犯カメラや外国人向けの案内サービスを備えた新型車両の運行開始も控える。

 JR西によると、これまで新幹線や東海道線などに重点的に投資し、大阪環状線の大規模改装に手が回らなかったという。近年、都心の人口が拡大傾向にあることも投資を決断した背景にある。人気観光地の米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を訪ねる乗客の増加も期待している。

 JR西の川井正大阪支社長は「少しずつハード面を整備しながら、地域の方々とコラボして沿線価値を高めるのが今後の課題だ」と話している。