「チョコで健康」グリコや明治、機能性商品に注力 価格競争を回避
健康に良いとされる成分を増やした“健康志向”のチョコレートを、大手メーカーが相次ぎ増産する。江崎グリコはストレス低減につながるチョコを、明治も抗酸化成分が多いチョコの生産をそれぞれ増やす。消費低迷でデフレ圧力が強まるなか、各社は比較的価格の高い付加価値のある商品を投入し、過度な価格競争を避ける狙いもある。(大柳聡庸)
グリコは26日、平成17年から発売しているチョコ「GABA(ギャバ)」を機能性表示食品としてリニューアルし、27日に発売すると発表した。味は「ミルク」と「ビター」の2種類で、価格は1袋51グラム入りが162円。リラックス機能があるとされるアミノ酸を配合し、「ストレスを低減する」という。
梅崎信彦常務執行役員は「一部で低価格志向がみられるが、価格だけではない商品戦略を進める」と、健康志向の商品を強化する狙いを強調する。
食品の機能性の根拠を国に届け出れば、メリットを表示できる「機能性表示商品」は、健康志向の高まりを背景に販売が好調だ。
同社は、食物繊維を配合して「脂肪と糖の吸収を抑える」効果をアピールした機能性表示食品のチョコ「リベラ」を3月に発売した。売り上げは当初想定の3倍を超えるペースで推移しており、今月からリベラは約2倍に増産。同様にギャバも約1・5倍に生産を増やした。
チョコ市場で国内首位の明治も今月、抗酸化作用があるとされるカカオの含有量を2倍以上増やした「チョコレート効果」シリーズを2倍に増産した。「カカオの効果の認知度が上がり、売り上げも伸びている」(広報担当者)という。
このほか、ロッテホールディングスは、整腸作用などがある乳酸菌を配合したチョコ「乳酸菌ショコラ」の生産能力を今後、6割増やす計画だ。
全日本菓子協会によると、27年のチョコの国内小売販売額は、前年比3・7%増の5040億円となり、初めて5千億円を突破した。3・2%減少したチューインガムなどとは対照的に、機能性の高い商品が牽(けん)引(いん)する形で市場は拡大している。
同協会は「チョコの健康効果が(消費者に)浸透し、カカオ成分が高い商品を中心に売り上げが堅調だ」と分析している。
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