イオン7年ぶり赤字に転落 中間決算、総合スーパー事業不振

 

 流通大手イオンが5日発表した2016年8月中間連結決算は、最終損益が前年同期の21億円の黒字から53億円の赤字に転落した。中間決算の赤字は7年ぶり。主力の総合スーパー事業の不振が響いた。前年同期に固定資産売却益などを計上した反動も影響した。

 売上高に当たる営業収益は前年同期比0.9%増の4兆1118億円で過去最高となった。本業のもうけを示す営業利益も0.1%増の723億円だった。

 総合スーパー事業の営業損益は183億円の赤字で、前年同期の87億円の赤字より悪化した。台風や地震の影響が北海道や九州であったほか、ダイエーから移管した大型店舗の改革が想定より時間がかかり減益要因となった。

 17年2月期は営業収益8兆4000億円、最終利益100億円とした従来予想を据え置いた。

 東京都内で記者会見した岡崎双一執行役は「消費動向は今後も改善しないだろう。洗剤などの日用家庭品はインパクトのある価格で売っていく」と語った。