アサヒ、東欧5カ国ビール事業買収 総額5000億円規模検討
アサヒグループホールディングスが、東欧5カ国のビール事業の買収を検討していることが5日、分かった。対象は英大手SABミラーの事業で、近く売却に向けた入札手続きが始まる。業界では買収額が5000億円規模に上るとされ、アサヒが参加すれば、投資ファンドなども含めた激しい争奪戦が予想される。
売却対象はハンガリーやポーランド、チェコ、スロバキア、ルーマニアのビール事業で、人気ブランド「ピルスナーウルケル」が含まれる。アサヒは日本市場の縮小を背景に、競合他社に比べ出遅れが目立つ海外事業の拡大を急いでいる。
SABミラーは世界2位だが、「バドワイザー」で知られるベルギーの世界首位アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)と経営統合し、世界シェアの3割を握る巨大企業が誕生することになった。各国の独占禁止法に抵触するのを避けるため、世界的な事業再編を進めている。
アサヒは2月、イタリアの有力ブランド「ペローニ」などを手掛けるSABミラー傘下の4社を約3000億円で買収することに合意した。条件となったABインベブとSABミラーの統合が9月28日の株主総会で承認され、アサヒの買収手続きも正式に進む見通しだ。
アサヒは、海外事業を伸ばさなければ成長を持続できないという危機感がある。海外展開でキリンホールディングスやサントリーホールディングスに大きく水をあけられており、積極投資でライバルを猛追する構えだ。
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