スーパー不振、セブン60%減益 8月中間、特損880億円響く

 

 流通大手2社の2016年8月中間連結決算が6日、出そろった。個人消費の低迷や総合スーパー(GMS)事業の不振で、イオンは中間期として7年ぶりに最終赤字に転落し、セブン&アイ・ホールディングスも最終減益だった。

 GMS事業は「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングなどの専門店やネット通販に顧客を奪われている。消費者の節約志向も強まり、業績が苦戦している。

 セブン&アイが6日発表した8月中間連結決算の最終利益は前年同期比60.4%減の334億円だった。不振のイトーヨーカ堂やそごう・西武の不採算店舗の資産価値の引き下げなどで、880億円の特別損失を計上したのが響いた。

 売上高に当たる営業収益は円高の影響も重なり、4.3%減の2兆8661億円。営業利益は5.2%増の1814億円だった。

 また、17年2月期通期の最終利益も期初予想より920億円引き下げ、800億円に下方修正した。

 一方、イオンもドラッグストアや金融事業は好調だったものの、主力のGMS事業の不振が響き、8月中間の最終損益は53億円の赤字(前年同期は21億円の黒字)に転落した。

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 ■流通大手2社の2016年8月中間連結決算

 (売上高/営業利益/最終損益)

 ・イオン

  4兆1118(0.9)/723(0.1)/▲53(-)

 ・セブン&アイHD

  2兆8661(▲4.3)/1814(5.2)/334(▲60.4)

 ※単位は億円。カッコ内は前年同月期比増減率%。▲はマイナスまたは赤字、-は比較できず