ネット自動車保険、事故時サポート拡充の動き 契約者の不安に対応、割安感も魅力
インターネット販売の自動車保険契約が増加、店舗の維持コストがかからず、代理店での販売に比べ保険料が割安なのが魅力となっている。ただ、契約時に対面で説明を受けないことから、いざという時の対応が不安な人も多いようだ。そのため、ネット自動車保険各社が事故時のサポートなどを拡充する動きが広がっている。
警備員が駆け付け
「多くの人が、まだネット保険を選んでいない理由は、事故対応への漠然とした不安がある。その部分でサービスを強化した」。SOMPOホールディングスグループのセゾン自動車火災保険の横山厚宏商品業務部課長は新たな取り組みの狙いを語る。
同社は今年4月から、ALSOKと提携したサービスを開始。契約者から事故の連絡を受けると、ALSOKの全国約2400カ所のうち最寄りの拠点から警備員が駆け付け、プロの視点でサポートする。
まず、三角表示板や発煙筒を設置するなど、慣れない契約者の安全確保を手助け。けが人がいる場合の救急車の手配、現場の写真撮影、相手方との話し合いについてもアドバイスする。
SOMPOホールディングスとALSOKとの業務提携の一環で、セゾンの「おとなの自動車保険」の契約者に無料で提供する。同保険の4月以降の新規契約件数は、前年同期比20%以上伸びているという。
現場写真で状況把握
ソニー損害保険は今年1月、事故、故障時の対応をサポートするスマートフォン用アプリ「トラブルナビ」の機能を充実させた。レッカー車などのロードサービスを要請すると現場の写真撮影を促す画面が現れる。
事故などの全体像が分かる写真と、車をぶつけた箇所などのアップの写真を撮るようにアプリが指示。事故受付のオペレーターと電話がつながる。連絡を受けたオペレーターは状況を把握、最善の対応方法を迅速に判断しアドバイスできる。
「契約者は事故時には気が動転しているので、できるだけ分かりやすく、直感的に使える画面にした」と広報担当者。契約者からサービスの要請を受けた後、派遣されたスタッフがどこまで近づいたかスマホの地図上で確認でき、スタッフが到着するまで待つ間の不安を軽減できる。
アクサ損害保険の「アクサダイレクトナビ」も現場写真を簡単に送信したり、衛星利用測位システム(GPS)で現場の位置を伝えたりする機能を搭載している。サービススタッフは契約者の口頭の説明では分かりにくい現場の状況を正確に把握し、どのような機材が必要かなどを判断、速やかに対処できる。
また、事故後の示談交渉についても、フィールドマネジャーと名付けた専門家を全国の主要都市に配置。契約者が加害者でも被害者でも、要望があれば訪問する。「ネット保険は事故対応が弱いとのイメージをなくしたい」と担当者は強調している。
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