アデランスMBO、上場廃止 業績悪化で経営基盤立て直し

 
記者会見するアデランスの津村佳宏副社長=14日午後、東京都千代田区

 アデランスは14日、投資ファンドのインテグラルの子会社を通じて経営陣による自社買収(MBO)を実施すると発表した。競合他社に押されて業績が悪化しているため、株式上場を廃止し中長期的に経営基盤を立て直す必要があると判断した。

 インテグラルは、中堅航空会社のスカイマークなどに投資して企業を再建した実績があり、事実上傘下入りして、支援を受ける。MBOの成立後は、創業者の根本信男会長兼社長と津村佳宏副社長の出資比率が合計で50.1%になる。残りはインテグラル側が保有する。

 東京都内で記者会見した津村氏は「短期的な利益を求める投資家に迷惑を掛けないためだ」と説明した。人材獲得や新規出店、宣伝広告に資金を振り向ける。再上場の見通しは「未定だ」と話した。

 国内で安価なウィッグ(かつら)が普及したため、高価格品を主力とするアデランスは苦戦しており、14日発表した2016年8月中間連結決算の最終損益は13億円の赤字(前年同期は3億円の黒字)だった。

 MBOのためインテグラル側が株式公開買い付け(TOB)を実施し、発行済み株式の過半の取得を目指す。14日の終値(480円)を約3割上回る1株620円で買い取る。買い付け期間は10月17日から11月29日。TOBが成立すれば上場廃止となる。