マンション管理業界でのM&Aに意欲 あなぶきセザールサポート・平山俊一会長

 

 マンション管理会社「あなぶきセザールサポート」は不動産関連業、あなぶきグループの1社。関東以北の物件を対象に事業を展開している。管理市場は人口減少などに伴い、中長期的には厳しさが増すとみられる。こうした中、同社は中小の同業他社を対象にM&A(企業の合併・買収)を仕掛けるなど規模の拡大にも意欲的だ。平山俊一会長は「人材育成の強化とIT化の推進によって差別化を図っていきたい」と話す。

 --マンション管理市場は、どう推移するとみているのか

 「東京五輪が開催される2020年まで拡大した後、減少に転じると予測している。このため、強く必要とされる価値を提供できなければ生き残っていけない、という危機感を募らせている。数の原理も強く働くようになるので、M&Aなどによる大手への集約・再編に拍車がかかるのは必至だ」

 --海外市場は

 「質の高い日本式管理の浸透により、アジアを中心に海外市場が拡大する可能性も秘めている。当社はあなぶきハウジングサービスの傘下にあるが、同社は4年前に台湾に進出した。着実に実績を重ね、そのノウハウを生かしてベトナム進出のFS(事業化調査)も視野に入れている」

 --こうした環境の下で、どのような成長戦略を描こうとしているのか

 「ここ数年、中小管理会社のM&Aを通じて管理戸数を拡大し、16年3月期の実績は2万3208戸。2年前に比べて12%の伸びを示した。今後も新規受託とM&Aに力を入れて20年には3万戸、25年には5万戸体制を目指す」

 --あなぶきならではのサービスの特徴は

 「照明器具の交換の手伝いや売却の相談など、電話1本で24時間365日にわたって対応するハッピーサポートサービスデスクを導入している点だ。また、あなぶきグループとしてはサービス付き高齢者向け住宅事業を展開し、マンション専用の家族葬の研究も行うなど、間口を広げた上での奥行きのある展開に力を入れている。住まいに関する課題にワンストップで対応できる体制を整えているため、関東から北海道までのエリアのグループ窓口として、存在感を発揮していきたい」

 --新たなビジネスモデルは

 「管理でもシェアリングの時代が到来するはず。例えば当社が管理している物件の駐車場は満杯だが、隣のマンションは余裕がある場合、相互利用を図ればよい。警備なども空いている時間を活用すれば、複数の物件をカバーできる。こうした事例の積み重ねでタウンマネジメントを行えるようになればと思っている。またIT化の推進にも積極的に取り組みたい。管理組合の総会を効率的に進められるようになるほか、共用部の清掃作業の負担も軽減できるはずだ。ただ、人材育成に最大の労力をかける姿勢は変わらない」

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【プロフィル】平山俊一

 ひらやま・しゅんいち 大阪工大摂南大法卒。1994年、東武トラベル入社。99年、穴吹ハウジングサービス入社。2011年9月から現職。45歳。香川県出身。

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【会社概要】あなぶきセザールサポート

 ▽本店=東京都豊島区東池袋1-24-1

 ▽設立=2011年9月

 ▽資本金=5000万円

 ▽従業員=821人

 ▽売上高=30億1500万円(16年3月期)

 ▽事業内容=マンション管理