三菱自会長に日産ゴーン氏 経営再建に積極関与、益子社長は留任も

 

 燃費データ不正問題を起こし経営再建中の三菱自動車の会長に、日産自動車のカルロス・ゴーン社長(62)が就任する方向で調整していることが19日、分かった。三菱自の益子修会長兼社長(67)には社長留任を要請している。日産は月内に2373億円を出資して、三菱自の株式を議決権ベースで34%取得する。筆頭株主として資本業務提携を本格的にスタートする。

 日産のトップを務めるゴーン氏が三菱自動車の会長を兼務し積極的に関与することで、経営の抜本的な立て直しとコンプライアンスの強化を進める考えだ。ゴーン氏は日産の提携先であるフランス自動車大手ルノーのトップも務める。三菱自を含めた3社で生産拠点の相互活用や部品の共同調達などを推進し提携効果の最大化を目指す。

 日産は5月に三菱自と資本業務提携で合意し、会長を含む取締役4人の派遣を決定。元副社長の山下光彦氏(63)が6月に燃費データ不正の舞台となった開発部門のトップとして三菱自副社長に就任している。

 益子氏は、6月に相川哲郎前社長が不正問題で引責辞任したことを受け、社長を兼務。経営責任を問う声もあり、益子氏は「新体制に引き継ぐことが役割だ」と述べていた。三菱自は12月に予定している臨時株主総会後に開く取締役会で正式に人事を決める。

                   ◇

 ■三菱自動車の燃費データ不正問題の主な経緯

 ≪4月20日≫

 軽自動車4車種62万5000台で燃費データを改竄(かいざん)する不正があったと発表

 ≪5月12日≫

 日産自動車と資本業務提携で基本合意

 ≪25日≫

 軽4車種の補償費用などで2016年3月期に特別損失191億円を計上

 ≪6月24日≫

 定時株主総会で相川哲郎社長が辞任し、益子修会長が社長を兼務

 ≪7月27日≫

 4~6月期連結決算で最終損益が1297億円の赤字になったと発表

 ≪8月2日≫

 特別調査委員会の報告書を公表

 ≪10月中≫

 日産による34%の出資受け入れを完了予定

 ≪年内≫

 三菱自が臨時株主総会を開き新経営体制発足