IHIが50億円の赤字転落 9月中間予想 事業撤退視野に改革
業績予想の下方修正を発表するIHIの満岡次郎社長=24日、東京都江東区のIHI本社
IHIは24日、2016年9月中間連結決算の業績予想を下方修正し、最終損益を従来予想の90億円の黒字から50億円の赤字とした。船の建造工事などが遅れコストが膨らんだため。下方修正は7月に続き2回目。業績悪化が深刻化してきた。
円高進行も利益を圧迫した。17年3月期の最終損益予想は220億円の黒字をゼロとした。中間と期末の配当を見送る。通期無配は09年3月期以来、8年ぶり。
IHIの満岡次郎社長は24日、東京都内で記者会見し「株主の皆さま、利害関係者の皆さまにおわび申し上げる」と謝罪した。その上で「抜本的な対策を含めあらゆる可能性を排除せずに検討を進める」と強調。業績悪化の原因となった事業から撤退することも視野に構造改革を検討し、16年度中に結論を出す方針だ。
シンガポールやノルウェー企業向けに手掛けていた掘削船や石油の貯蔵、積み出し船で設計に不適合などがあり、ケーブルの再敷設など追加工事が必要となった。また、国内向けの液化天然ガス(LNG)船にタンクを搭載する作業が計画通りに進まず、費用が膨らんだ。満岡社長は「総力を挙げて、3つのプロジェクトを完成させる」と話した。船の引き渡しはいずれも1~3カ月遅れる見通しだ。
造船事業では、三菱重工業が巨額の損失を出した大型客船事業からの撤退を決めたほか、他社との提携拡大を目指している。川崎重工業も船舶事業からの撤退を含め、今後の対応を検討中だ。
関連記事