トヨタ、環境技術全方位対応 2020年までにEV本格参入 各社こぞって開発強化
トヨタ自動車が、2020年までに電気自動車(EV)へ本格参入し、量産を始める方向で検討していることが7日、分かった。これまでトヨタはハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)を環境対応車の中心に据えてきた。しかし世界的にEVを重視した規制が広がり開発競争の主戦場となりつつある中、出遅れはリスクにつながると判断し、EV含めたあらゆる環境技術に全方位で対応できるよう戦略を転換する。
トヨタは、家庭の電源でも充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)を今冬に発売することを決めているが、EVに関しては2012~14年に米国で発売して以降、具体的な戦略を示してこなかった。EVは、電池コストの高さや航続距離の短さから普及に時間がかかるとみていたたためで、HVやFCVを環境技術の本命と位置付け資源を重点配分してきた。
しかし、最近のEVはバッテリー性能の向上に伴い弱点の走行距離が伸び、コストも下落基調。しかも世界各国で、EVの普及を後押しする動きが急だ。
米カリフォルニア州では、17年に発売される車両から新規制が導入され、一定割合でEVなどを売らなければならなくなる。中国やドイツではEVに多額の補助金が導入されているほか、充電設備の整備計画も欧州や日本などで広がりつつある。
世界の自動車メーカーもこぞって開発対応を強化する。トヨタと世界首位を競う独フォルクスワーゲン(VW)は25年までに30車種以上のEVを投入し、年200万台以上の販売を目指している。
日産自動車は中国で低価格EVの投入を検討するほか、ホンダも来年、米国でEVセダンを売り出す。米テスラ・モーターズなどの新興勢力も切れ目ない新車攻勢で既存メーカーをおびやかしている。
こうした中、EVがすでに次世代環境技術の本命の一つに浮上したというのは自動車各社の共通認識となりつつある。HVとFCVを柱に据えてきたトヨタも、将来、何が環境技術の本命になっても困らないよう、戦略を転換して全方位で開発体制を強化する。
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