地銀83社9月中間 マイナス金利影響 55社が減益、業績悪化続く
通りに並ぶ地方銀行の看板。日銀の金融政策が業績に影を落としている
東京証券取引所などに上場する地方銀行83社(持ち株会社を含む)の2016年9月中間決算が15日までに出そろった。日銀が導入したマイナス金利政策で貸し出し利ざやの縮小が続いており、全体の約7割に当たる55社で最終利益が減った。17年3月期通期では8割超が前期比で減益を見込んでおり、地銀の業績は悪化傾向が続きそうだ。
決算を集計した三菱UFJモルガン・スタンレー証券の笹島勝人シニアアナリストは「都市部に比べ、人口減少が激しい地域で業績が特に落ち込んでいる。債券運用など本業以外でしのいでいる地銀も目立ち、人口規模による二極化が進んでいる」と指摘している。
最終利益の合計は前年同期比0.3%減の6433億円と微減。経営統合などに伴う一時的な利益を複数の地銀グループが計上して全体が押し上げられたためで、融資などの本業は不振が続く。
個別銀行では、前年同期に特別利益を計上した反動で東邦銀行の最終利益は70.5%減、前年に保有株の売却益を計上した影響で筑波銀行が69.5%減、貸出先の業績悪化で貸し倒れ引当金を計上した百五銀行が58.5%減となった。
一方、北国銀行は貸し倒れ引当金が減って最終利益が約2.2倍になった。有価証券の売却益が寄与した島根銀行は57.7%増、外国債券の売却益が伸びた南都銀行は24.3%増だった。
金融庁は銀行の不良債権処理にめどがつき「持続可能なビジネスモデルに転換する必要がある」(幹部)と指摘しており、各社にとって、収益改善に向けた経営基盤の強化が課題となりそうだ。
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