飲食店経営 ネットでワンストップ支援 シンクロ・フード 藤代真一社長

 

 日本の飲食業界は、全国に51万を超える店舗があり就業者も多い。半面、労働生産性が低く、改善の余地が残されていると考えられている。飲食業支援サービスを提供するシンクロ・フードの藤代真一社長は「食に関する多様なサービスを展開し、飲食業界の発展に貢献する」ことを目指す。

 --事業内容は

 「飲食事業者の出店準備から出店、運営、閉店までのサービスをネット上でワンストップ提供している。物件探し、内装工事、設備・備品購入、食材仕入れ、求人など、飲食店運営において必要な、あらゆるサービスを対象にしている。全国に飲食店は51万店以上あるとされるが、10万ユーザーが会員登録している。うち6000ユーザーが有料会員となっている」

 --事業の強みは

 「物件探し、食材仕入れ、求人など、個別のサービス提供は他社にもあるが、当社のような一貫したサービスは例がない。飲食事業者にとって利便性に優れているので退会者が少なく、リピート率が高い。口コミや紹介による新規入会が多く、顧客獲得のための営業コストが低く抑えられている。ストック型のビジネスモデルで収益性が高く、売上高営業利益率は約40%と高水準を維持している」

 --新規サービスの構想は

 「店舗前の通行量調査を自動化する機器の研究を東京工業大学と進めている。飲食店の成否は立地条件が深く関わっているため通行量調査は重要だ。しかし、実際は一定時間内に留まっている。自動化することで24時間の計測が可能になり、精度が高く科学的な分析ツールとして活用できる」

 --飲食業は年間3万6000の店舗が入れ替わる厳しい環境にある

 「2020年の東京五輪を控えて訪日外国人観光客(インバウンド)が増えている。政府も目標数を2000万人から4000万人に上方修正した。訪日客にとって観光とともに食事は大きな楽しみ。撤退する店がある一方で、新たな出店もあり、飲食業界は活性化されている。利便性の高いサービスを提供することで、飲食事業者の生産性や収益性を高めて、飲食業界の活力を上げたい」

 --今後の事業計画は

 「首都圏での売上高比率が高く、東京と大阪の2拠点で運営しているが、東海、九州にも進出して事業を拡大する。IoT(モノのインターネット)やビッグデータを活用したより利便性の高いサービスを立ち上げ、有料会員を毎年20%ずつ増やす。今後早い段階での東証1部上場を目標としている」

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【プロフィル】藤代真一

 ふじしろ・しんいち 東工大大学院修了。1999年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。2003年4月シンクロ・フードを設立し、現職。43歳。神奈川県出身。

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【会社概要】シンクロ・フード

 ▽本社=東京都渋谷区恵比寿南1-7-8 恵比寿サウスワン7階

 ▽設立=2003年4月

 ▽資本金=4億9983万円

 ▽従業員=45人(16年10月末時点)

 ▽売上高=10億1300万円(17年3月期予想)

 ▽事業内容=飲食業向けメディアプラットフォームの運営