「オフィス広げたい」企業、初めて6割超える 森ビルが1万社調査

 

 森ビルは20日、東京23区のオフィス需要に関する平成28年の調査結果を発表した。オフィスを新たに借りる予定がある企業のうち、6割超がオフィス面積の拡大を希望しており、好調な企業業績や人材獲得競争などを背景に、底堅い需要をうかがわせた。

 調査結果では、賃借面積を「拡大する」と回答した企業が64%と調査開始以来初めて6割を超えたほか、オフィスを新たに賃りる理由として「1フロア面積の拡大」とした企業も前年の22%から28%に増加。希望エリアでは虎ノ門や田町、新宿など再開発が進む地区の需要が目立った。

 ただ、最近の景気の足踏みもあり、新規で借りる時期については「1年以内」と回答した企業の割合が2年連続で減った一方、「3年以降」の割合が2年連続で増えるなど、オフィスビルの大量供給が見込まれる30年以降を見据え、様子見の動きもみられた。

 森ビルマーケティング部の山口嘉寿明部長は「人材の質が業績に直結するIT企業を中心に、業容拡大がオフィス需要を押し上げているが、ただ面積を拡大するのではなく、分散した事業所を統合するなど事業効率化の側面も含まれ、コスト意識が高まっているともいえる」と分析する。

 調査は本社所在地が東京23区にある企業のうち、資本金上位の約1万社を対象に15年から実施。今回は調査対象の約20%にあたる2080社から回答を得た。