ヤマハ発 インド二輪車、45万台生産増強 アフリカ向け輸出見込む

 

 ヤマハ発動機の柳弘之社長は21日、静岡県磐田市の本社でフジサンケイビジネスアイなどのインタビューに応じ、インドの二輪車生産能力を40万~45万台増やす方針を明らかにした。インドの国内販売に加え、アフリカ向け輸出の成長を見込み、全体で190万台規模に引き上げる。

 柳社長は2016年のインドにおける現地販売は約100万台に上る見込みを示し、「次の利益に貢献する(生産)拠点になる」と述べた。同社は2カ所ある工場のうち、来年からスクーターを主につくる南部チェンナイの生産ラインの増設に着手し、2本体制にする。女性の社会進出などに伴うスクーター需要の拡大に対応する。

 一方、今年の日本市場は熊本地震の影響で、排気量50cc以下のスクーター生産が減少したが、「(17年は)基本的には(横ばいの)40万台程度で推移する」と指摘。日本ではホンダと排気量50ccのスクーターの生産・開発などで業務提携を検討し、「(既に)開発がスタートした」と強調した。将来的には電動二輪車の開発で協力する考えだ。

 トランプ次期米大統領が事業に与える影響については「米国内の景気は良くなるだろう。(船外機などの)マリン事業、二輪車事業を含め、それなりのビジネスができてくる」と期待を示している。