クルマが運転手の気分を推測 ホンダなど自動車各社が最新技術アピール 米家電見本市「CES」で

 

 自動車メーカー各社が、5日(日本時間6日)に米ラスベガスで開幕した世界最大の家電見本市「CES」で、人工知能(AI)や自動運転の技術を競い合うように打ち出している。最先端分野での高い技術力をアピールして、ブランド力の向上につなげる狙いがある。(今井裕治、ワシントン=小雲規生)

 ホンダは、自動運転機能を持つ電気自動車(EV)のコンセプト車「NeuV(ニューヴィー)」を出展した。人間の感情に似たプログラムを持つAIを搭載しており、表情や声から運転手の気分を推測し安全運転などの支援を行う。

 将来的には運転手の生活スタイルを学習して車が店舗まで行ってコーヒーを注文したり、所有者が利用しない空き時間に車自身の判断でカーシェアリングに参加したりする機能などの実現を目指す。発売時期は未定という。

 ホンダはこのほか、米クレジットカード大手のビザと共同開発した決済技術を紹介、駐車場やガソリンスタンドで車に乗ったまま料金を支払える仕組みだ。

 ホンダは先端技術領域で、米IT大手グーグル傘下の企業と自動運転技術の共同研究に向けた検討を始めるなど、外部の力を積極的に取り入れる方針だ。

 CESではトヨタ自動車が、自動運転技術とAIを使い、車と人が“対話”する試作車を公開。ドイツ自動車大手のBMWは、米半導体大手インテルやイスラエルのソフト大手モービルアイと組んで、自動運転技術を搭載した「7シリーズ」による公道実験を年内に開始すると発表した。

 本来、家電やデジタル機器が主役のCESで、自動車各社が相次いで自動運転関連の技術を出展するのは、AIを活用した自動運転が自動車と電機の技術の融合体だからだ。世界の自動車会社が開発にしのぎを削る中、CESで自社の技術力を示す狙いがある。

 自動運転車は日産自動車が高速道路の同一車線での走行を実用化。トヨタやホンダ、富士重工業は2020年をめどに高速道路で車線変更も可能な技術を導入する方針。海外勢ではBMWや米フォード・モーターが、運転操作への関与が必要ない完全自動運転車の実現も視野に開発を進める。