ローソン社長・竹増貞信さん(47)

2017 成長への展望

 ■生活に不可欠な町のインフラ目指す

 --コンビニ業界の環境をどうみるか

 「競合相手との競争は厳しく、顧客の変化を見逃すとすぐに置いていかれる。ただ、大手3社が切磋琢磨(せっさたくま)して顧客ニーズをつかみ続けており、いまだに店舗数や売上高は増えている。さらに進化を続ければ、店舗数や売上高はまだ拡大できる」

 --その中で、ローソンが目指すべき方向性は

 「国内では少子高齢化や核家族化が進んでいる。社会の変化に対して、柔軟に対応することで、生活を支援する存在でありたい。最適な商品を供給する『セミオート発注システム』や、精算と袋詰めを自動化した『レジロボ』など、最先端の技術を導入する一方で、高齢化が進む地域では店員と住民の会話を大切にして日々の生活に欠かせない町のインフラを目指す」

 --改善すべき課題は

 「昨年からセミオート発注システムを導入し、商品の発注時間が2時間から30分に短縮した。ようやく売り場が整い始めた。今年は商品力を強化したい。システムと売り場、商品がうまく回る体制を構築し、顧客に満足してもらえる店づくりに力を入れたい」

 --三菱商事の完全子会社となったが、どのような連携効果を期待しているか

 「原材料の調達などで三菱商事の力を借りたい。三菱商事と取引するメーカーは多く、今後は当社とも本気で向き合ってくれる。例えば、弁当では良い素材を調達し、良い加工を行い、タイムリーに顧客に届けられるようになる。あとは海外事業で協力を仰ぎたい」

 --海外事業については

 「2020年までに店舗数で3000~5000店を目標にしている。コンビニは生活に密着したビジネスで、それぞれの国に合った形にすれば、どこでも展開できる。特に注力したいという国はない」

 --最大手のセブン-イレブンとは、日販で10万円以上の差がある

 「お客さんが満足する、品ぞろえやサービス、接客を行い、それを繰り返せば、いつかは追いつける。原材料の調達から製造、配送、販売までのサプライチェーン(供給網)を迅速に回せれば、差は詰められる」

 --昨年はファミリーマートとサークルKサンクスが統合し、店舗数で差が開いた。再編に対する考えは

 「規模に興味はない。それぞれの店舗の競争力を高めるのが重要だ。現在、ポプラやスリーエフなどと緩やかに連携しているが、それぞれ歴史や文化がある。経済合理性だけで一緒になってもうまくいかない」

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【プロフィル】竹増貞信

 たけます・さだのぶ 阪大経卒。1993年三菱商事入社。2014年ローソン副社長を経て、16年6月から社長兼最高執行責任者(COO)。大阪府出身。