SOMPOホールディングス社長・桜田謙悟さん
2017 成長への展望□SOMPOホールディングス社長・桜田謙悟さん(60)
■20年以降、最終益の海外比率3割に
--昨年10月に米エンデュランス・スペシャルティ・ホールディングスを約6400億円で買収した
「エンデュランスは先進国の企業分野の保険に強みがある。完全に統合された事業体となるべく、話し合って仕組み作りを進めている。具体的には人事制度を含めた処遇体系、リスクマネジメントのシステム、保険事業の命でもある人材の育成などについては仕組みを統一していきたい」
--今後の海外保険事業の成長戦略は
「良い案件が出てくればM&A(企業の合併・買収)も選択肢として否定はしない。ただ、エンデュランスとの統合後、新たに設立するわれわれの海外の統括会社に参加するかが重要だ。良い会社を買収し、その会社の自治に任せるやり方もあるが、私自身が携わってきた合併の経験から、自治に任せるやり方ではシナジーは発揮できないと考えている。海外保険事業の経営目標は2020年以降、できるだけ早期に最終利益3000億円の30%を海外事業で上げていきたい」
--グローバルでのコーポレート・ガバナンス(企業統治)強化にも取り組んでいる
「16年4月に導入した事業オーナー制と、財務はCFO(最高財務責任者)、リスク管理はCRO(最高リスク管理責任者)といった分野ごとに最高責任者を置く制度の事業全体への影響は大きい。この制度に魂をしっかり入れていこうと思っている。ガバナンスが機能するかは現在の中期経営計画でも最大のポイントになる」
--自動車の安全技術の進展で事故率が下がり、自動車保険の収支も改善傾向にある
「技術の進展で軽減されたリスクがあるのであれば、それに合わせた保険料の設定は当然必要になる。しかし、各社で過度にやれば過当競争になって、その結果、収支が悪化してしまう。個人の家計の分野では、保険料は安定したものであるべきだ」
--自ら週1回のテレワークを実践するなど働き方改革にも熱心に取り組んでいる
「大げさに言えば、戦後ずっと続いてきた雇用慣行や会社の文化を大きく変えるので、目をそらさずに取り組めるかが重要だ。テレワークが機能する鍵は、上司が部下に求める成果を提示できるかだ。そのためには、部下のミッションを切り出して提示する必要があり、個々人の業務・ミッションを把握しておく必要がある。テレワークがきちんと機能するようになれば、育児休暇などといった概念もなくなるのではないか」
◇
【プロフィル】桜田謙悟
さくらだ・けんご 早大商卒。1978年安田火災海上保険(現損害保険ジャパン日本興亜)入社。損害保険ジャパン社長などを経て、2015年7月から現職。東京都出身。
関連記事