住環境改善、女性目線で「気づき」促す ベイルインテリア・金城貞美代表取締役

 

 インテリアのコーディネート、整理収納のアドバイスといった個人向けから、モデルルームの企画などの法人向けサービスまで、住環境の改善を手掛けるベイルインテリア(大阪市北区)。代表取締役の金城貞美さんが「インテリアから豊かな暮らしを」との信念を基に起業した。インテリアコーディネートの需要が高まっているという追い風も受け、多くの人がより良い暮らしを手にすることを目指している。

 ◆誰もが悩む収納

 金城さんがフリーランスのインテリアコーディネーターとして活動し始めたのは2009年。一般的には縁遠く感じられるサービスだが、身近な住環境への意識を高めようと、誰もが悩んだことがある住宅の「整理収納」に目を向けた。

 整理収納では「まず自分の暮らしを理解しないと、元(片付いていない状態)に戻ってしまう」と強調する。例えばバスタオルの場合、「家族の人数や、共有して使うかどうか、洗うタイミングなどを尋ねる中で、自宅に何枚必要なのかを気付いてもらう」という。限られたスペースに何をどれだけ収納すれば、満足できる生活を送れるのか。それを見極めることが大切で、単なる収納テクニックだけでなく、そうした“気づき”を促すアドバイスをしている。

 こうした考えをブログやセミナーなどを通じて発信し、口コミで評判が広まった。仕事の依頼も増える中で、より充実したサービスを提供するため、個人経営だったベイルインテリアを14年に法人化した。

 社名の「ベイル(BAIL)」は「Be an individual lady(自立した女性に)」の頭文字から取った。経済的にも精神的にも自立した女性を目指す思いを込め、雇用するスタッフは全員女性だ。

 「うちの仕事は、家庭を持ち、子育てや介護などを経験した女性が断然有利になる」。遊び回る子供のおもちゃをどう片付ければいいのか、家族の介護用品はどのようにしまえば効率的か-などと悩んできたからこそ、その対応が現場で生かせるという。

 ◆自身の経験生かす

 金城さん自身の経験も大きい。1998年に結婚し、子供は高校1年生の長女(16)と小学3年生の長男(9)の2人がいるが、家具販売会社からインテリア事務所に転職して長男を出産した直後、母ががんを患った。病院の送り迎えなどの看病に加え、母が面倒をみていた祖母の介護も担うようになった。その中で福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得。こうした知識は一般家庭向けだけでなく、福祉施設に対するコーディネート提案にも役立っている。

 法人向けサービスではモデルルーム・モデルハウスの企画、家具カタログに掲載される収納やコーディネートの実践例の監修、事務所の書類や備品の整理整頓指導など多岐にわたる。

 最近では、インテリアに関する仕事の需要はますます高まっている。売り出し中の物件にインテリアを配置し、新生活を想像しやすくする「ホームステージング」と呼ばれる販売手法が普及し、さらに訪日外国人の増加から空き部屋を活用した「民泊」も広がりを見せている。ベイルインテリアでは約1年間に、民泊用のインテリアコーディネートを100件手掛けた。

 しかし、こうしたサービスの原点は個人向けサービスだという。金城さんは「家庭のリアルな悩みの声がサービスに生きてくる。ライフスタイルの変化を早く察知し、先手を打ったサービスを充実させたい」と、さらに先を見据えている。

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【プロフィル】金城貞美代

 きんじょう・さだみ 甲南女子大卒。家具販売会社、インテリア事務所などを経て、インテリアコーディネーターとして2009年に独立。経営するベイルインテリアを14年に法人化した。42歳。大阪市出身。

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【会社概要】ベイルインテリア

 ▽本社=大阪市北区天満4-5-3 日本プロパティビル802号

 ▽設立=2014年5月

 ▽資本金=300万円

 ▽従業員=18人(契約・パートを含む)

 ▽事業内容=インテリアコーディネート、整理収納コンサルタント、モデルルーム・モデルハウスの企画、インテリア商品の販売など