ピンクのクマがメールを運ぶ「ポストペット」が20周年 生みの親、八谷和彦氏らがVR化に挑戦中

 
VRヘッドマウントディスプレイを使い楽しむ「ポストペットVR」

 ピンクのクマがメールを運んでくれる楽しさで人気となった電子メールソフト「ポストペット」がVR(仮想現実)に“進出”する。生みの親でアーティストの八谷和彦氏が所属するペットワークスが開発に乗り出し、クラウドファンディングによる資金集めも行ってリリースを目指す。家庭用ゲーム機のプレイステーション上で楽しまれたゲーム「みんなのゴルフ」などがスマートフォン向けになる動きもあって、懐かしいタイトルの“復活”が話題になりそうだ。

登場キャラの世界にVRで参加

 1997年に誕生した「ポストペット」は、ソニー系企業(現ソニーネットワークコミュニケーションズ)が生み出した、電子メールの上にコミュニケーションを加えた斬新なサービス内容に、ピンク色のクマ「モモ」など登場キャラクターの可愛らしさが加わって人気となった。この「ポストペット」が20周年を迎え、キャラクターの新展開が始まったことにあわせ、ペットワークスでVR化に取り組むことになった。

 「ポストペットVR」として提供されるコンテンツは、HTC ViveやOculusRiftといった高機能VRヘッドマウントディスプレーを使って楽しむものになりそう。プレーヤーは、キャラクターのひとつで紙袋をかぶった「アンノウン」になって、ペットたちが住む家の中に入り、そこにいるペットたちに「おやつをあげたり、なでたり、抱っこしたり、抱っこされたり、遊んだり、洗ったり」して楽しむ。

 ペットワークスでは、クラウドファンディングのプラットフォーム「キャンプファイヤー」で開発のための資金募集を開始。期間は2017年1月末までで目標金額は360万円だが、達しなくてもベータ版の開発は進める予定。クラウドファンディングが大成功して、スマホ版の開発が正式に決まれば、自分で手紙を運ぶような機能が実装されることもあるという。

 「ポストペットVR」のクラウドファンディングは、開発状況の案内やお礼状が受けられる5000円のコースや、ベータ版の限定体験会に参加できる9000円のコース、アプリのダウンロードが受けられる1万5000円のコースなどが用意されている。初代モモの復刻版ぬいぐるみがつくコースもある。クラウドファンディングへの支援者には、スマホ上でVRを簡易的に楽しめる「ポストペットVRライト(ベータ)」も提供される。

 ペットワークスでは以前、ツイッターに連動した「ポストペットナウ」の開発に挑みながらも果たせず、その際に進めていたスマホ版の開発も止まっていた。今回のクラウドファンディングで「ポストペット」の現在の市場性を見極めた上で、これまでに蓄積していた技術を使ってスマホ版を完成させ、VRと連動したサービスも作り出して「ポストペット」人気を再び盛り上げていく。

「みんゴル」や「どこでもいっしょ」のスマホ版も

 「みんなのゴルフ」や「どこでもいっしょ」がスマホにやって来る。ソニー・インタラクティブエンタテインメントがスマートデバイス市場向けサービスを行う会社として設立したフォワードワークスでは、プレイステーション向けに開発されて大ヒットしたゴルフゲーム「みんなのゴルフ」、RPG「アーク ザ ラッド」「ワイルドアームズ」といったタイトルを、スマホ向けゲームアプリにして展開していく。

 フォワードワークスは2016年4月に立ちあがった会社で、タイトルの選定やパートナー企業との話し合いなど、事業の立ち上げに向けた活動を行ってきた。そうした中で「みんなのゴルフ」のアプリ版となる「みんゴル」のリリースが決まった。コントローラーのボタン操作の代わりに、指を使って引っ張り離すような操作でプレーを進めていけるゲームになるという。

 携帯型ゲーム機のプレイステーションポータブル向けに投入されたRPG「勇者のくせになまいきだ」を題材にした「勇者のくせにこなまいきだDASH!」「どこでもいっしょ」「パラッパラッパー」「ぼくのなつやすみ」といったプレイステーション向け人気タイトルのスマホ版も、順次配信していく予定だ。

 ほかにも「アーク ザ ラッド」のスタッフを起用したゲームアプリ「アーク ザ ラッド」(仮)」や、ウェスタン風の世界観が話題となった「ワイルドアームズ」を題材にしたゲームアプリのプロジェクトも進んでいる。昔家のゲーム機で遊んでいて、今は成長してスマホを持ち歩くようになったファンが喜んで遊びそう。さらにフォワードワークスでは、「サクラ大戦」などを手がけたゲームクリエーターの広井王子氏が手がける新作タイトル「ソラとウミのアイダ」も投入する予定。クリエイターへの懐かしさや信頼から興味を持って、どんなゲームかを試してみるファンも多そうだ。