ポスト“爆買い”で中国企業とのタイアップも 春節始まる、百貨店各社は巻き返しの好機に

 
中国からの団体客らでにぎわう免税店=東京・銀座(宮川浩和撮影)

 春節休暇を控え、国内小売市場では、高額品を複数買い込む“爆買い”が影を潜める一方、個人旅行で化粧品など単価の安い商品を買い物する中国人は増えている。大手百貨店は旅行サイトなどの中国企業と提携し、こうしたニーズの変化に対応する。足元では円安傾向が中国人観光客の購買を後押しするだけに、百貨店各社は“トランプ相場”の行方も注視している。

 日本百貨店協会によれば、昨年の訪日外国人の売上高は前年比5.3%減と、5年ぶりのマイナスだった。ただ、購買客数は18.5%増と5年連続のプラスで、中国人観光客も減っているわけではない。

 高額品の購入は少なくなったが、売れ筋が「化粧品など(単価の安い)消耗品にシフトしている」(高島屋の木本茂社長)。リピーターを中心に個人旅行者も増えているという。

 こうした変化に対応し、高島屋は中国最大のインターネット旅行会社「携程旅行網(シートリップ)」と昨年4月に提携し、サイトにキャンペーン情報などを掲載し始めた。大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロントリテイリングは、「個人旅行者は飲食への支出が多い」(幹部)とし、中国最大級のグルメ情報アプリ「大衆点評」と提携。昨年から同社の店舗を検索できるようにし、今年1月からは広告も出稿した。

 爆買いは終息したが、昨年12月の訪日外国人の売上高は8.3%増と9カ月ぶりにプラスに転じた。J・フロントの山本良一社長は「トランプ相場による昨秋以降の円安傾向で、訪日外国人が買い物をしやすくなった」と説明する。それでも円高傾向に転じれば、再び売り上げの落ち込みが予想される。百貨店各社は爆買いに頼らずに、中国人観光客の購買力を取り込む施策を急いでいる。(大柳聡庸)

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