三井物産 米の太陽光開発会社を買収

 

 三井物産は2日、米国の太陽光発電の開発・運営を手掛けるサンエジソンの産業向け事業部門を買収し、新たに設立した新会社に統合したと発表した。買収金額は10億~20億円とみられる。

 新会社は「フォアフロント・パワー」(米カリフォルニア州)。米国企業の環境対応戦略の強化や緊急時対応で自社ビルや工場屋上に太陽光発電を設置する事例が増加している。買収した同部門は約80万キロワットの太陽光発電の開発実績がある。

 企業の環境対応や米政府の再生可能エネルギー導入支援策はトランプ政権下も継続すると判断した。

 三井物産は昨年、蓄電システムを使って分散型電源を一括制御する次世代エネルギーベンチャーの米サンバージ・エナジーに出資し、2015年には蓄電池を使って電力料金を抑制するサービスを手がける米ステムにも参画しており、蓄電池と組み合わせた太陽光発電の運営事業も拡大したい考えだ。

 サンエジソンは技術力はあるものの、拡大戦略で失敗。昨年4月に米連邦破産法11条(民事再生法に相当)の適用を申請していた。