「プレ金」消費喚起へ飲食店など独自イベント 企業や官公庁は対応分かれる
月末金曜日の午後3時に退社を促し、消費を喚起するプレミアムフライデーの開始まで1週間を切った。流通や小売り、外食、旅行業界などは初回の24日に向けて、独自のイベントやサービスを企画し、プレミアムフライデーを盛り上げようとしている。一方で、退社を促されている企業や官公庁の対応はまちまちだ。
オフィス街が集まる東京・丸の内や日本橋では24日、JR東日本と三菱地所、三井不動産が連携し、東京駅周辺のホテルやカフェなどを中継でつないで同時に乾杯するイベントを開催する。榊原定征経団連会長や小池百合子東京都知事も参加する予定だ。
丸の内や有楽町の周辺では、約110店舗の飲食店や衣料品店などが協力し、20~26日にプレミアムなサービスや商品を提供するイベントを開催し、街一丸となって盛り上げる。飲食店も「アフター3」に備える。ヤフーは飲食店予約サイトで、「フライデー」と「フライ」をかけ、揚げ物を特別価格で提供する店舗を紹介。串カツ田中は全国140店舗を午後3時に開店し、串カツ全品を100円で提供する。
百貨店では、大丸東京店が女性をターゲットに化粧のメークイベント、松坂屋上野店は仕事の疲れを癒やす足湯のサービスを行う。体験型の「コト」消費で需要の掘り起こしを図る。
旅行業界は金曜午後発のツアーを充実させた。日本旅行は沖縄や香港、ソウル行きなど「2.5日間」に適したツアー商品を強化。先着100組限定で発売した割引商品は即日完売した。首都圏は箱根、九州は別府など近場の1泊旅行も人気という。
一方、退社を促される企業や官公庁の動きは対応が分かれている。霞が関では内閣人事局が各省庁の人事課長あてに当日の早期退庁に協力を求める文書を送った。旗振り役の経済産業省も職員あての一斉メールで、24日夕方には会議などの用事を入れず早く役所を出るよう求めた。
企業はソフトバンクやサントリーホールディングスが導入の方針を示した。住友商事も1月から導入し、毎週金曜日は有給休暇の取得や午後早めの退社を促している。導入を率先して決めた三菱自動車は、工場の生産従事者を除く社員に退社を推奨する対応をとる。
金融業界は「月末の金曜日と給料日が重なる場合、窓口などは忙しく、休暇は推奨できない」(大手銀行)との声も出ており、全社で取り組むのは難しい状況だ。旭化成は特定部門だけ退社するのは公平感を欠くため導入を見送った。ソニーも始業や終業時刻を決められるフレックスタイム制を導入しており、特別な対応はとらない方針だ。
◇
■プレミアムフライデーに向けた企業の取り組み
<流通・小売り、外食、ホテルなどの動き>
・イオン
イオンモールなどで毎月末の週末3日間に10%分のポイント還元
・そごう・西武
食品売り場で24~26日にお酒に合う「フライ」の企画開催
・ぐるなび
ネット予約でポイント3倍、プレミアム会員は5倍になるキャンペーン
・ミスタードーナツ
129円以下の好きなドーナツ5個を500円で買えるセット販売
・プリンスホテル
グランドプリンスホテル高輪で、ヨガや映画館などで使えるチケット付き宿泊プラン
・京王電鉄
沿線8駅の商業施設で飲食店の割引サービス
<退社する企業や官公庁の動き>
・財務省
メールや省内専用のホームページを通じて職員に周知
・日産自動車
本社で試験的に早期退社を推奨する取り組みを実施。その上で本格導入を検討
・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
3月から全社員を対象に月1回、金曜日午後3時に退社できる日を設定
・ジャックス
業務上の都合で退社できない場合は別の日への振り替え可能
・トリンプ・インターナショナル・ジャパン
東京本社、北海道、九州の各事務所で導入。午後3時にチャイムを鳴らして消灯し、社内会議や商談は原則禁止
関連記事