ローソン支えるシニア店員 4年で7割増加「よく働き、若者のしかり方知ってる」
ローソン店舗で働く佐野章子さん=1月、埼玉県久喜市
人手不足に悩むコンビニを、元気なシニア世代が支えている。ローソンでは60歳以上のアルバイト店員がこの4年間で約70%増えた。職場への適応に苦労する人もいるが、勤勉なシニア世代は店舗運営に欠かせない存在になっている。
ローソン店舗で働く60歳以上の店員は、2016年11月末時点で約7100人。全体に占める比率も4年間で2.8%から4.7%に上昇した。
ローソン本社で店員の就労環境の整備を担う千葉寛之さんは、これまで若者中心だったアルバイトが「3、4年前から集まりにくくなった」と話す。他のコンビニや外食チェーンなどと人材の争奪戦が起きているためだ。代わりに元気なシニア世代の応募は増えている。
千葉さんによると、3カ月以内に辞める比率は若者よりシニア世代の方が高い。孫ほど年の離れた同僚から仕事を教わることに抵抗を感じるシニアは少なくない。一方、いったん定着すると長く働く傾向があるという。
埼玉県内でローソン5店舗を運営するオーナーの小池重利さん(42)は、60歳以上の店員を計8人雇っている。「年配の方はよく働くし、若者のしかり方を知っている」と信頼を口にする。店員の一人、佐野章子さん(74)は喫茶店を経営した経験があり、2年前から早朝を中心に働く。客に話し掛けられることも多く「忙しくしているほうが楽しい」と話した。
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