ソムリエ、リハビリ… ソフトバンク「ペッパー」、AIソフト連携で活躍広げる
ソムリエ、リハビリ…
ソフトバンクのロボット「ペッパー」が、AI(人工知能)ベンチャーによるソフトウエアを組み込むことで活躍の場を広げている。大企業とベンチャー、さらにはハードウエア(機器)とAIソフトとの連携は、日本発の新たな事業創造の可能性を開くものといえそうだ。
「オイシイワインヲ、ゴショウカイシマス」-。ペッパーがワインのソムリエとして、おすすめの1品を提案するサービスが8~14日、東京都新宿区の伊勢丹新宿本店で開かれる。
ITベンチャーのカラフル・ボード(東京都渋谷区)が開発したAIアプリ「SENSY(センシー)」をこのロボットに搭載した。来店客が3種類のワインを試飲し、それぞれのワインに対して味や香りなどを5段階で評価する。これにより来店客の好みを学習し、5分ほどで用意された約20種類のワインから、最適なものを選んでくれる。
2月15~20日には、ペッパーが日本酒ソムリエとして活躍した。売り場の責任者である河西直人さんは「デジタルでは贈り物に必要な人間の思いや気持ちを察することがまだできないので、ロボットと人間の二人三脚ならより良い接客ができそう」と話した。
一方、ロボキュア(東京都中央区)は、脳疾患による失語症者向け言語訓練用ソフトウエアを、千葉大学大学院融合科学研究科の黒岩眞吾教授と共同で開発。ペッパーに組み込んだ。脳疾患患者のリハビリを手掛けるワイズ(同)がこのロボットを使ったリハビリを2月20日に始めている。
患者が、ロボットの胸にある画面に表示される絵や単語を話すと、ロボットがその音声を自動認識して正誤を判定。「この部分が聞き取りにくかった」などの助言もする。
千葉県君津市の君津中央病院での実証実験では、発音のレベルが向上するなどの一定の成果がみられたという。失語症者の言語訓練を担当する言語聴覚士の有資格者は全国で2万7000人しかおらず、大きな病院でもいないことが少なくない。
流通などのサービス業でも人手不足が慢性化していることから、ペッパーのようなロボットとAIとの連携は、そうした課題解決の第一歩といえそうだ。
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