日本バイオベンチャー大賞 高円宮妃久子さまのお言葉
本日、第10回「日本バイオベンチャー大賞」の贈賞式に迎えられ、皆さまとご一緒できますことを大変うれしく思います。この度は受賞された皆さま、まことにおめでとうございます。独創的な研究開発にチャレンジし、大きな成果を出されたことにお祝いを申し上げますとともに心から敬意を表したいと思います。
バイオテクノロジーの分野では昨年10月、東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学・生理学賞を受賞されました。まことに喜ばしいことです。
大隅教授は、細胞の中で不要になったタンパク質の分解と再利用を促す「オートファジー」と呼ばれる仕組みを解明されました。この研究は、生命科学の根源的な発見とされ、がんやパーキンソン病など難病の予防や治療に役立つ可能性を秘めています。
そのような画期的な研究成果が日本で生まれ、世界に認められたことは国民の大きな誇りであり、特にバイオ分野の研究者にとっては大きな励みになることです。また日本人が3年連続でノーベル医学・生理学賞を受賞したことは、日本のバイオテクノロジーのレベルの高さを改めて証明したことといえるのではないでしょうか。
21世紀は生命体が持つさまざまなメカニズムの研究が一気に進み、バイオテクノロジーは医療・健康分野はもとより、環境保全やモノづくりの現場にいたるまで広範囲な分野で活用されると考えられています。バイオテクノロジーは国民の生活を守り、より豊かにするのに不可欠な技術です。
本日はバイオテクノロジーの持つ将来性や可能性に大きな期待を寄せる機会となりました。人間が知識と知恵を駆使し、軸となる理念をしっかりともって創意工夫をすれば、可能となってくるものが多くあります。
受賞された皆さまをはじめ、大学・研究機関、バイオ産業に従事される方には、多くの期待の目が向けられています。皆さまの研究が今後もさらに充実し、発展していくことを願い式典に寄せる言葉といたします。
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