日生「ほけんの110番」買収へ 全国90店取り込み販売多様化
日本生命保険が、九州地方を中心に全国で保険ショップを展開する「ほけんの110番」(福岡県粕屋町)を買収する方針を固めたことが21日分かった。複数の保険会社の商品を扱う来店型の保険ショップは、若者世代の顧客を獲得しており、日生は販売の多様化を進めたい考えだ。
ほけんの110番の店舗は全国に約90店あり、保険ショップの運営会社の規模としては中堅に位置する。2社は近く基本合意し、発表する。日生が創業者から全株式を買い取る。買収額は数十億円になる見通し。買収後も複数社の保険を扱う。
日生は2015年5月に、約50店の保険ショップを運営するライフサロン(東京)を約10億円で買収。今月17日に発表した新中期経営企画でも代理店市場で「存在感を向上させる」としていた。
企業が、個人情報保護や情報流出防止の観点から職場への人の出入りを制限するようになり、生保が軸とする営業職員による保険販売は、難しくなってきている。日生のほかに住友生命保険なども保険ショップの運営に参入しており、競争は激しくなりそうだ。
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