“メード・イン・東京”のスマホ目指す

トップは語る

 □プラスワン・マーケティング社長 増田薫さん(45)

 --特徴あるスマートフォンを生産しているが狙いは

 「他メーカーは特徴のない端末が多いが、原点回帰で特徴を持たそうとしている。例えば、最安の『Priori(プリオリ)4』は1万4800円だが、電池が3日持つなど選ぶ喜びがある」

 --3月1日に「フリーテルショップ」を出店した

 「生活している側で簡単に買っていただけるようにした。年内に200店を出店する予定だ。全店で実機に触ってフリーテルの端末を知っていただけるようにする」

 --世界一の端末販売台数を目指している

 「ハードウェアメーカーとして、2025年9月末までに、米アップルや韓国サムスン電子を抜いて世界一になる目標を掲げている。20年には多くの訪日客が見込まれるが、最先端サービス提供のためハード・アプリ・SIMカード全部を提供している」

 --どういったサービスを考えているのか

 「海外の空港で現地通貨を入手しても、両替レートが高い割に、余ると使い道がない。スマホを使ったフィンテック(金融サービス)だと現金は要らない。中国は進んでいるが日本はどうしても現金が必要で遅れている」

 --起業のきっかけは

 「デル日本法人で携帯電話事業を担当していた際に、2つ『あれ?』と思うことがあった。一つは、海外でSIMフリー端末に料金が安いSIMカードを挿している人を見てSIMロックは邪魔だと気付いた。2つ目は、中国の端末製造現場の環境が劣悪すぎた。どこの国のメーカーの工場もひどかった。人生は一回しかない。本当に納得できるものを作りたいと会社を立ち上げた」

 --開発は国内で生産は中国だが、国内生産の考えは

 「絶対、来年メード・イン・東京にする。工場の場所として羽田は良い。国内販売分の台数ぐらいは作りたい」

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【プロフィル】増田薫

 ますだ・かおる 早大法卒。2001年ソースネクスト入社。08年レノボ・ジャパンコンシューマー営業本部部長、09年デルモビリティ事業部部長を経て、12年10月にプラスワン・マーケティングを設立し、現職。