「渋谷キャスト」あす開業 東急電鉄など 起業家集う創造活動の拠点

 
報道陣に公開された複合ビル「渋谷キャスト」のシェアオフィス=26日午前、東京都渋谷区

 東急電鉄など4社が出資する渋谷宮下町リアルティは26日、複合施設「渋谷キャスト」(東京都渋谷区)を28日に開業すると発表した。2012年に開業した渋谷ヒカリエを筆頭に、東急グループでは渋谷駅周辺の8カ所で再開発プロジェクトを進めており、渋谷キャストは第2弾。起業家らが集うシェアオフィスを核に「創造活動の拠点」(西澤信二・東急電鉄渋谷開発二部統括部長)という側面を訴求していく考えだ。

 渋谷キャストは都営アパートの跡地に開発した。地下2階・地上16階建てで、延べ床面積は約3万5000平方メートル。賃貸住宅やオフィスなどによって構成されている。

 丸の内や日本橋、虎ノ門といった再開発エリアには、起業家やベンチャー企業を支援する施設が相次いで誕生している。渋谷キャストでも多くのクリエイターが交流し、事業に発展するような仕掛けにする。

 1、2階にはシェアオフィスを導入し起業・法務支援なども行う。41区画は既に満室で、200人を超えるクリエイターのほか、異業種間の連携を誘発するためコンサルタントなど、プロデューサー的な役割を果たす人も積極的に招いた。外資の著名企業も拠点を置く。

 賃貸住宅(13~16階)のうち13階は居住者同士が集いやすいようキッチンやリビングダイニングなど共用空間がある「コレクティブハウス」を採用した。