デビットカードの利用急増 使い勝手良く特典付きで支持

 

 銀行の預金口座の残高から買い物代金が即時に引かれるデビットカードの利用が急増している。1999年の導入後、さほど広がりを見せていなかったが、近年は使い勝手が良くなり、利用特典も付くなど魅力が増していることが背景にある。

 デビットカードは口座残高の範囲での利用となり、使い過ぎる心配がないのが特徴。支払額が預金口座からすぐに引かれるため、後払いのクレジットカードと比べて家計管理が簡単なことも利点だ。

 日銀によると、2016年度のデビットカードの決済件数は推計約1億800万件で、10年度の約2500万件と比べ4.3倍に増えた。銀行がビザやJCBといったクレジットカード会社と連携し、利便性を高めた「ブランドデビット」の躍進が利用増を支えている。

 これまでは銀行主導の「J-デビット」が主流だったが、使用できる店舗や時間帯が限られ、近年は利用が減っている。対してブランドデビットは国内外を問わず、提携クレジットカードが使える店舗で幅広く利用できるのが強みだ。現金還元などの利用特典を付けたことも顧客から支持された。

 ブランドデビットは三菱東京UFJ銀行が13年に提供を開始。三井住友銀行や、みずほ銀行といった他の大手行も続き、16年度の利用件数は10年度の約8.4倍に増える見込みだ。

 日銀幹部は「家計をしっかり管理したいという需要の掘り起こしに成功したことが利用増につながった」と分析する。