東芝、半導体売却で打開策協議か 米WD・CEOが本社訪問
東芝本社の外観=東京都港区(宮崎瑞穂撮影)
経営再建中の東芝と半導体工場に共同投資している米ウエスタン・デジタル(WD)のスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)が10日、東京の東芝本社を訪問したことが分かった。WDは東芝が進める半導体子会社の売却に異議を唱えて対立しており、打開策を協議したとみられる。
米原発の巨額損失で財務が悪化した東芝は、スマートフォンの記憶媒体に使われる「フラッシュメモリー」事業を分社化した東芝メモリ(東京)を売却して財務を立て直す方針。WDは第三者への売却に拒否権を持つとされ、東芝に優先交渉権を求めている。
東芝は、WDの主張に反論する文書を出して対決姿勢を強めていた。
東芝メモリをめぐっては、日本政策投資銀行と産業革新機構、米投資ファンドなどによる「日米連合」で買収を目指す構想がある。5月中の2次入札にはシャープを傘下に収める台湾の鴻海精密工業なども参加する見通しだ。
関連記事