日本でWSETのSAKE講座が来週開講

Sakeから観光立国
SAKEフォーラムであいさつするキャプランの森本宏一社長=4月13日、東京・紀尾井町

 □平出淑恵(酒サムライコーディネーター)

 世界最大のワイン教育機関WSET(Wine and Sprits Education Trust)のSAKE講座が来週末、いよいよ日本で開講する。

 WSETは1969年、ワイン産業を支援する英ワイン商組合「Vintners Company」によってロンドンに創設された。世界70カ国でWSET認定ワイン教室が運営され、その認定認格は世界で年間約7万2000人が受験し、ワイン市場に最も影響力を及ぼす。

 筆者は日本航空(JAL)の客室乗務員の中でいち早くソムリエ資格を取得。WSETのパートナーがJALのグループ会社だったことから、99年に社命でワイン教室立ち上げ担当となった。そのときワイン産業を支えているのが、ワイン教育の人材育成システムであることに深い感銘を受けた。

 WSETのSAKE講座は2014年、そのロンドン本校で創設された。今回、日本でSAKE講座を展開するのはJALグループからワイン教室を引き継いだ、人材の派遣や紹介、教育を手掛けるキャプラン(東京都港区)だ。

 SAKE講座のキックオフイベント「SAKEフォーラム 日本酒を世界の酒へ」がキャプランの主催により、4月13日に東京・紀尾井町のホテルニューオータニで開かれた。

 フォーラムや懇親交流パーティーには日本酒を振興する政府関係者が顔をそろえた。挨拶した内閣府知的財産戦略推進事務局の井内摂男事務局長、SAKE講座の講師育成研修を支援してきた農林水産省食文化・市場開拓課の嶋根一弘氏をはじめ外務省、観光庁からの参加もあった。官民で日本酒の国際化から、地域情報を発信し、インバウンド増加につなげようとする大きなビジョンを共有する集いとなった。

 初回のSAKE講座はすでに満席という。キャプランの森本宏一社長は「かつて自分はITで海外事業を数多く手がけた。今回の事業をきっかけに日本酒という日本独自の財産で、人材育成からの観光立国に取り組みたい」と力強く語った。

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【プロフィル】平出淑恵

 ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)の日本代表。日本ソムリエ協会理事、観光庁酒蔵ツーリズム推進協議会メンバー、ミス日本酒顧問などを務める。