働く女性支援のサービス続々 人材紹介、食材販売、無料相談アプリ
働く女性が仕事と家事、子育てを両立できるよう支援する企業のサービスが活発化している。女性の経験、能力を生かした職場紹介や簡単に料理が作れる食材の販売、育児の悩みを共有できるアプリの提供などさまざまだ。
人材派遣会社、ビースタイル(東京)が展開する専門的なキャリアを持つ女性向けの人材紹介サービス「時短エグゼ」が好調だ。顧客は未就学児、小学校低学年の子供を持つ30~40代の女性が中心。出産前は大手、ベンチャー企業のプログラマーや、経理、法務、企画部門で活躍してきた人が多い。育児との両立を前提に週3、4日の時短勤務ができキャリアを生かした業務とそれに見合う報酬を得られるようにする。
同サービスより前に主婦へのパート紹介を手掛けていたところ、出産や育児で続けてきた仕事を辞めざるを得なくなった利用者から「もっと経験を生かせる場所がほしい」という声が寄せられた。企業側からも「専門的な知識があり、優秀な人材がほしい」との要望があり、2012年にサービスを開始。17年4月現在で登録者数は累計約9000人、200社を超える企業から仕事が選べる。
食品宅配大手オイシックス(東京)は、13年から野菜や卵、調味料などが入った「キット・オイシックス」を発売。レシピ付きで食材は下ごしらえがされており、主菜と副菜の計2品を約20分で作れる。忙しい女性に好評で、約10分でできる新商品も発売、出荷数は累計500万個を超えた。
さいたま市のJR大宮駅構内の期間限定店舗では4月下旬の夕刻、仕事帰りの女性を中心ににぎわっていた。女性会社員は「キットを買うのは2回目。働いているので時間がなく、夕食に役立っている」と話した。
子育てなどの情報サービスを展開するコネヒト(東京)が14年に始めたスマートフォン用の無料相談アプリ「ママリQ」は、妊娠や出産、子育ての悩みを全国の先輩ママに相談し、アドバイスを受けられる。担当者によると、利用者は約7割が25~34歳。引っ越しや出産の参考に、病院や支援センターの情報、育児用品についての相談が多いという。
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